初心者でも読みやすい!おすすめの哲学入門書10選

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哲学書は難しい内容だと思われがちですが、最近では哲学入門書や漫画など、初心者でも読みやすい本が多く出版されています。

しかし、数ある哲学書の中から1冊を選ぶのは難しく、「どれを選べばいいのか分からない」と感じている方も多いのではないでしょうか。

今回は哲学を初めて学ぶ初心者に向けた、おすすめの哲学入門書10冊を紹介していきます。
本記事の最後には哲学書を選ぶ時のポイントも解説しているので、自分の興味・関心に合った本を見つけてみてください。

哲学書とは?どんなことに活かせるのか

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哲学書で取り上げているテーマ

哲学書は、哲学者の思想や筆者の経験に基づいた人生観・世界観について書かれた本です。
「生きるとはどういうことか」「なぜ働くのか」など、日常生活で直面する課題をテーマとして取り上げています。

哲学書は生き方に悩んだ時や、答えが出にくいテーマについて考えたい時のヒントを得られる本であり、「一生に一度は読むべき本」とも言われています。

哲学書を読むメリット

哲学は「物事の本質を考える」ための学問です。決まった正解がないので、自分の頭で考える・自分で問いを立てることが求められます。

哲学を学ぶうえで重要なのは「自分で問いを立てて答えを導く」ことです。
哲学書を読むことで探求力や思考力が鍛えられ、今まで見えていなかった新しい考え方や気づきを得ることができます。

日常生活に活かせること

哲学を学ぶことで鍛えられる定義力や探求力は、日常生活や勉強、仕事に役立ちます。

定義力は「この仕事の目的は?」「何を優先するべきか」といった、作業の目的や全体像の把握につながる力です。
全体像を把握したうえで進めることにより、作業の効率が上がり時間ロスを防ぐことができます。

探求力は作業を進めるうえで必要なリサーチや情報収集に役立つ力です。
「なぜその問題が発生したのか」などの問いを自分で立て、情報を整理して考えることにつながります。

哲学書は自分の頭で考える力を鍛え、物事を考える時の助けになる本です。

初心者におすすめの哲学入門書10選

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哲学入門書は「哲学とは何か?」という哲学の基本から解説してくれる、哲学を初めて学ぶ初心者向けの哲学書です。

今回は初心者でも手に取りやすく、読みやすい哲学入門書をいくつか紹介するので、気になった本があればぜひ手にとってみてください。

1. ニュートン式 超図解 最強に面白い!!哲学

ニュートン式 超図解 最強に面白い!!哲学_引用

価格:990円
発売年:2021年
監修:伊勢田 哲治
出版社:‎ ニュートンプレス
ページ数:128ページ

『ニュートン式 超図解 最強に面白い!!哲学』は、2021年に発売された哲学入門書です。監修の伊勢田哲治氏は京都大学大学院文学研究科の教授、専門は「科学哲学」「倫理学」です。

哲学の歴史や哲学者たちの思想を、古代ギリシャから現代まで幅広く紹介しています。
哲学者の思想の歴史を図やイラスト、4コマ漫画を使って分かりやすく解説しているので、知識がない初心者でも哲学史のざっくりとした流れを把握しやすいです。

イラストがメインなので1ページの文字数も少なく、全128ページとすぐに読了できる分量なので、哲学を学ぶ入口として読むのがおすすめです。

2. その悩み、哲学者がすでに答えを出しています

その悩み、哲学者がすでに答えを出しています

価格:1,705円
発売年:2018年
著者:小林 昌平
出版社:文響社
ページ数:280ページ

『その悩み、哲学者がすでに答えを出しています』は、2018年に発売された哲学入門書です。「時間がない」「お金がほしい」といった現代人が抱える悩みに対して、哲学者が答えていくという内容です。

アリストテレスやデカルト、ニーチェなどの哲学者たちが悩みとどう向き合い、どのように結論を出したのかについてまとめています。
「現代人の悩み」という身近な話題を使っているので、哲学を「取っ付き難い」と感じている人でも内容が頭に入りやすく、日常生活に役立つ思想を広く学ぶことができます。

過去に生きていた哲学者たちも、私たちと同じように悩んでいたことに気づき、読んだ後は「馴染みがない」「無縁だ」と思っていた哲学をより身近に感じられる1冊です。

3. 史上最強の哲学入門

史上最強の哲学入門

価格:814円
発売年:2015年
著者:飲茶
出版社:河出書房新社
ページ数:344ページ

『史上最強の哲学入門』は、2015年に発売された哲学書です。ニーチェやソクラテス、デカルトなどの32人の哲学者たちがお互いの思想をぶつけ合い、「哲学とはどういうものか」について熱く語っています。

哲学者たちの持論やエピソードが、会話調の親しみやすい言葉で書かれているので、堅苦しくならず気楽に読み進めることができます。
哲学者の思想や人柄を深く知れる「史上最強」の哲学入門書であり、読めば「哲学は難しい」というイメージを覆せる1冊です。

ちなみに、著者の飲茶氏は同じく河出書房新社より『史上最強の哲学入門-東洋の哲人たち』も出版しています。
西洋哲学を学んだら、同氏の東洋哲学編に進むのも良いかもしれません。

4. 史上最強の哲学入門-東洋の哲人たち

史上最強の哲学入門-東洋の哲人たち

価格:1,012円
発売年:2016年
著者:飲茶
出版社:河出書房新社
ページ数:444ページ

『史上最強の哲学入門-東洋の哲人たち』は、2016年に発売された哲学書です。先ほど紹介した飲茶氏による『史上最強の哲学入門』の続編にあたります。

本書では「東洋哲学」をテーマに、思想の特徴や西洋哲学との違いを孔子、老子、釈迦といった哲学者のエピソードや現代の例え話を用いて分かりやすく説明しています。
哲学者たちの対話もユーモアを交えた面白い内容になっているので、前作以上に「哲学を楽しく学べる」1冊です。

「西洋哲学」がテーマの前作を読んだ後に本書を読むと、東洋と西洋の哲学の違いをより深く知ることができます。

5. 「最強!」のニーチェ入門:幸福になる哲学

「最強!」のニーチェ入門

価格:約450円(中古価格)
発売年:2020年
著者:飲茶
出版社:河出書房新社
ページ数:264ページ

『「最強!」のニーチェ入門:幸福になる哲学』は、2020年に発売された哲学書です。『史上最強の哲学入門』と同じく飲茶氏の本であり、ドイツの哲学者ニーチェの思想について書かれています。

「力への意思」「ルサンチマン」「ニヒリズム」といったニーチェの思想を、筆者と表紙の女の子による会話形式で解説しています。
仕事や恋愛、人間関係といった身近な例に置き換えて説明しているので、日常生活への変換が難しい内容が頭に入りやすく、「哲学は日常に活かせる」ことを学べる1冊です。

「楽しくわかりやすく哲学を伝えてくれる」著者が語る、「生き方が変わる」「前向きになれる」ニーチェの哲学をぜひ学んでみてください。

6. はじめて考えるときのように 「わかる」ための哲学的道案内

はじめて考えるときのように_引用

価格:814円
発売年:2004年
著者:野矢 茂樹
出版社:PHP研究所
ページ数:223ページ

『はじめて考えるときのように 「わかる」ための哲学的道案内』は、2004年に発売された哲学書です。著者の野矢茂樹氏は東京大学名誉教授で立正大学の教授、専門は「分析哲学」です。

本書では「なぞなぞを解く」「何気なく見ている夜空の星」といった身近な例をもとに、「考える」とはどういうことかについて分かりやすく論じています。
日常生活で当たり前に行っている「考える」について考えていくことにより、自分の物事のとらえ方や考え方のクセに気づくことができます。

行き詰った時や考えがなかなかまとまらない時に、自分の頭で「考える」ためのヒントを与えてくれる1冊です。

7. 哲学な日々 考えさせない時代に抗して

哲学な日々 考えさせない時代に抗して

価格:1,485円
発売年:2015年
著者:野矢 茂樹
出版社:講談社
ページ数:219ページ

『哲学な日々 考えさせない時代に抗して』は、2015年に発売された哲学書です。先ほど紹介した『はじめて考えるときのように 「わかる」ための哲学的道案内』と同じ野矢茂樹氏による著書です。

本書は哲学を学ぶうえで求められる「自分の頭で考える力」を養うために必要な「考えない時間を作ること」について述べています。
著者の日常生活で直面する課題や出来事を例にして説明しているので、哲学がいかに生活に密接した学問かがよく分かる内容になっています。

情報に溢れた「考えさせない時代」だからこそ、「1度立ち止まって考えること」「余裕を持って生きること」の大切さを教えてくれる1冊です。

8. 帰ってきたソクラテス

帰ってきたソクラテス

価格:約223円(中古価格)
発売年:2002年
著者:池田 晶子
出版社:新潮社
ページ数:293ページ

『帰ってきたソクラテス』は、2002年に発売された哲学書です。古代ギリシャの哲学者ソクラテスが現代に復活し、政治家や評論家、ニュースキャスターといった様々な職業の人達と対話をするという内容です。

政治や経済、仕事といった身近なテーマが多く、登場人物に共感したり、相手の意見をバッサリ斬るソクラテスに突っ込むなど、自分も対話に参加しているような気分で読むことができます。
哲学は自分の頭でとことん考える学問であり、「考えることの楽しさ」を教えてくれる1冊です。

著者の池田晶子氏は、次に紹介する『さよならソクラテス』も出版しています。
どちらも対話形式で読みやすい本なので、この機会にソクラテスの思想に触れてみてはいかがでしょうか。

9. さよならソクラテス

さよならソクラテス_引用

価格:約331円(中古価格)
発売年:2004年
著者:池田 晶子
出版社:新潮社
ページ数:307ページ

『さよならソクラテス』は、2004年に発売された哲学書です。著者は『帰ってきたソクラテス』と同じ池田晶子氏です。

日常生活や時事ネタといった現代社会の問題について、ソクラテスと妻のクサンティッペが語り合います。
言いたい放題・問題をバッサリ斬るソクラテスとクサンティッペのやりとりも軽快で面白く、楽しみながら哲学を学ぶことができます。

同氏の『ソクラテス』シリーズは、『帰ってきたソクラテス』『無敵のソクラテス』『さよならソクラテスの3冊が出版されているので、この機会にソクラテスの思想に触れてみてはいかがでしょうか。

10. 武器になる哲学 人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50

武器になる哲学 人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50

価格:990円
発売年:2023年
著者:山口 周
出版社:KADOKAWA
ページ数:400ページ

『武器になる哲学 人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50』は、2023年に発売された哲学書です。元コンサルタントの著者が、ビジネスで活かせる「哲学の使い方」について解説しています。

「ルサンチマン」「無知の知」といった哲学者の理論を、現代社会で「どう行動すべきか」「どのように生きるべきか」という実践的な視点から紹介しています。
課題設定や人事制度といったビジネスシーンにおける哲学の活用方法が書かれているので、難しく感じる哲学を「自分ごと化」させることができます。

実生活でも活かせる理論がたくさん詰まった、「哲学が今の生活にどう活きるのか」を学べる1冊です。

哲学書を選ぶ時のポイント

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哲学書は本によって取り上げているテーマや内容が違うので、欲しい本がなかなか決められないことも多いです。

ここでは、哲学書を選ぶ時のポイントを3つ紹介していくので、哲学書を購入する際にぜひ参考にしていただければ幸いです。

自分の理解度に合わせて選ぶ

哲学を学ぶためには、まずはじめに哲学の概要や意味を理解することが重要です。
一言で「初心者」といっても、哲学をあまり知らない人もいれば、何となく知識がある人もいます。

例えば、哲学の基本から学びたい人は、初心者向けの『ニュートン式 超図解 最強に面白い!!哲学』を、何となく知識がある人は、哲学者たちの思想が書かれた『史上最強の哲学入門』を選ぶのがおすすめです。

自分の理解度に合った本を選ぶことで、スムーズに哲学を学ぶことができます。

イラストが多い本・漫画などの読みやすい本を選ぶ

哲学に苦手意識がある人・普段あまり本を読まない人は、イラストが多い本や漫画を選びましょう。

哲学の難しい概念をイラストで分かりやすく表現しているので、途中で投げ出さずに、気づけば最後のページまで読み終えているはずです。哲学を学ぶ入口として読めるので、初心者におすすめです。

自分が学びたいことに合った本を選ぶ

自分が何を知りたいのか・何を学びたいのかを基準に選ぶのも、哲学書の選び方の1つです。
哲学書のテーマは本によって違い、本を読む目的も「仕事や人生に役立てたい」「悩みを解決するヒントが欲しい」など人それぞれです。

例えば、日常生活の悩みを解決したい人は『「最強!」のニーチェ入門』を選ぶなど、自分が学びたいことに合った哲学書を選べば、生活で役に立つヒントを得られます。

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