【将棋本おすすめ】初心者も中級者も必ずうまくなれる本15選!

将棋はたくさんの愛好者がいる人気競技です。現在、定期的に将棋をする人は15~79歳だけでも460万人【1】いるといわれます。14歳以下を含めたらもっと多いでしょう。

何となくニュースを見ていても、藤井聡太九段の試合結果が流れてきたり、将棋をテーマにした漫画やアニメが新しく始まったり、話題に事欠かない将棋の世界。

藤井聡太八冠 妙手で振り返る軌跡 – プレミアムA:朝日新聞

本記事では「将棋のルールがわかるようになりたい」、「将棋を始めたが、もっとうまくなりたい」、「将棋の試合を観て楽しみたい」という方に、おすすめの本を15点紹介します。

将棋の世界が楽しくなる本ばかりなので、ぜひ最後までチェックしてみてください。

初心者(実戦経験がない人向け

初心者といっても、将棋の駒の種類や勝利条件もわからない方から、ルールは知っているが対戦はしたことがない方まで様々です。

次の手順で、必要な本を選んでみるのがおすすめです。

1手詰め」の問題集をおすすめするのは、2つの理由があります。

① 一人でも駒の使い方の基礎が身につく

② 勝負に勝った体験ができる

また「子供向け」「こども将棋」と付いている将棋入門書は、カラーの図版豊富で見やすいものが多いです。

将棋の解説書に何となく堅苦しい印象を持っている方は、候補に入れてみてください。

基本ルールを学ぶ本

まずは、将棋の基本ルールを理解しましょう。

勝ち負けの条件駒の種類など、基本的な事柄や用語を中心に解説している本を紹介します。

1.藤井聡太の将棋入門

  • 全ページフルカラー印刷
  • ほのぼのした絵柄のイラストで親しみやすい
  • 将棋の用語と駒の解説、戦術の基本まで

8種類の駒を覚えるために、全体の分量の3割を使って丁寧に解説しています。将棋の駒を見たことすらなくても問題なく読めるやさしい本です。

用語索引もあるので、言葉の意味がわからなくなったら後で確認することもできますよ。

2.改訂版 羽生善治のやさしいこども将棋入門

  • 見やすい2色刷り
  • すべての漢字にフリガナ有
  • 将棋の基礎知識から戦法、練習問題まで

2011年に刊行されてから、50万部以上を売り上げた入門書の改訂版です。改訂の結果、1人の練習に役立つソフト紹介等も追加され、より情報が充実しました。

前半では8種の駒の種類と使いどころを説明し、後半では「進む」「取る」「成る」「詰める」「守る」の5つのテクニック解説で実戦までサポートしてくれます。こども将棋入門とありますが、大人や将棋経験者の再入門にも十分役立ちます。

ただし1つ1つの内容の解説量は見開き1ページと少ないので、他の本で補足が必要かもしれません。

子供や小学生でもわかる将棋入門書

子供向けの入門書は、読む人の年齢を問わずたいへん分かりやすく書かれています。

カラーイラストをたくさん使ったり、漫画のストーリーに沿って上達を目指すようになっていたりと、読んでいて楽しい工夫が詰まっています。

有名な棋士(将棋のプロ)の監修を受けた本も多く、信頼性も高いです。初めて将棋を学ぶ際には活用してみてください。

3.やさしくてよくわかる!  はじめての将棋レッスン

  • 道具の調達から実戦まで解説
  • 子どもに将棋を教える際のポイントなど、教育的な視点がある
  • すべての漢字にフリガナあり

道具(将棋盤や駒)はどんなものを選んだらよいか」から詳しく解説している本は珍しいですね。素材ごとの違いや、なくてもよい道具などの情報もあります。

またこの本には、将棋教室で子どもたちに将棋を教えてきた著者の経験が生きています。具体的には「将棋のマナーや礼儀」「喜びを経験させる」など、子どもと将棋をする際の教育的な視点からのアドバイスがあります。

独学する方でも、モチベーションを維持するときや対戦の前に役立つことでしょう。

4.マンガではじめる! 子ども将棋

  • フルカラーの漫画で将棋の基本ルールや用語がわかる
  • 頑張る気持ちを高めてくれるストーリー
  • 永世七冠の羽生善治さんが監修

ところどころで漫画を読みながら、将棋の用語基本的なルールプロの将棋界について知ることができます。

勝つことに一生懸命な主人公・リョーマの気持ちも漫画で伝わってきて、頑張る気持ちを保てる良書です。

まずは「詰み」を知ろう! 1手詰めの本

将棋の目的は、相手の王将(玉将)を取ることです。ですが実際は、相手を「詰み」(次にどう動いても玉(王)が取られる状態)にしたら勝ち、自分が詰みになってしまうと負けとなります。

したがって「いま相手を詰みにできるか?」「いま詰みにされる可能性はないか?」を見極められないと、ずっと勝つことができません。

「詰み」を見極めるためにおすすめなのは「詰将棋」(つめしょうぎ)というゲームです。詰将棋とは、いくつかの駒で試合終盤の形を作り「どう指せば相手を詰みにできるか」を考える問題のことです。

中でも、自分の番1回で相手を詰みにする問題を「1手詰め」(いってづめ)と呼んでいます。

どう指せば詰み?(後手:持駒残り全て)

頭の体操気分で1手詰めの問題に取り組むのは、達成感もあるオススメの方法です。1手詰めがすぐ解けるようになってきたら、駒の使い方と詰め方が自然と身についていることでしょう。

5.どんどん強くなる こども詰将棋1手詰め

  • カラー刷、駒の動きがわかりやすい
  • 難易度低めで達成感を得やすい
  • すべての漢字にフリガナ有り

全136問7日間で1手詰めをマスターできるように構成されています。最初の2日間で詰みの基本パターン30問を学び、5日間はひたすら問題を解く形です。

前半では各問の解説に見開き1ページが費やされていて、「どうしてその手で相手を詰みにできるのか?」がしっかりと理解できます。

6.1手詰ハンドブック

  • 使う駒別に80の練習問題を収録
  • 後半は実戦問題を220問、数をこなすことができる

1手詰めの定番問題集。難易度は問題によって様々です。解説は長くても100字程度と控えめですが、ポイントを押さえて簡潔に書いてあります。

差す駒別に問題を用意しているのが大きな特徴です。駒を中心に考えると覚えやすいこともあり、実戦にも活かせることでしょう。

「3手詰め」にも挑戦

1手詰めが素早く解けるようになってきたら、自分の番・相手の番・自分の番の3手で詰ませる「3手詰め」の問題集に挑戦するのもおすすめです。

相手がどう出てくるかを予想して1手目を指すので、1手詰めよりはるかに難しくなります。簡単な問題も載っている次の問題集がおすすめです。

【改訂版】どんどん強くなる こども詰め将棋 3手詰め

試合経験者向け

基本的なルールを確認し詰将棋の問題にも慣れてきたら、将棋ソフトや将棋仲間と実戦をしてみましょう。

将棋ソフトは、主に①コンピュータと対戦するものと、②インターネット上の相手と対戦するものがあります。以下から、雰囲気が合いそうなソフトを選んでみてください。

将棋ソフト(コンピュータと対戦)

  • 将皇(入門編)
  • 将皇
  • ぴよ将棋

将棋ソフト(インターネット上の相手と対戦)

  • 将棋ウォーズ
  • 将棋倶楽部24

試合をやってみると、わからないことがいくつか出てくると思います。

例えば…

  •  序盤では自分の駒をどう配置していこうか?
  •  中盤以降、相手の動きに対応する方法は?
  •  終盤、詰めがなかなか決まらない

将棋倶楽部2410級以上を目指すような中級者は、こうした点を確実に押さえる必要があります。

試合の流れ全体を解説する本

経験者向けの将棋指南本を探すときは、試合序盤中盤終盤のどの局面に自分の課題があるか把握することが必要です。経験者向けの本は、たいてい特定の局面に特化して書かれているためです。

どこに課題があるかわからないときは、まず試合の流れ全体を解説する本を選んでみてくださいね。

7.改訂版 羽生善治の みるみる強くなる 将棋入門

  • 一手目から終局まで、実戦の盤面をたどる解説あり
  • 序盤・中盤・終盤の指し方を偏りなくカバー
  • 「勝負に勝つための5ヵ条」で覚えやすい

羽生永世七冠が監修した初心者向け入門書です。

勝負に勝つための5ヵ条」(①相手の駒を取る、②相手陣地を攻める、③自駒を成る、④相手の玉を詰める・寄せる、⑤自分の玉を囲う)を、それぞれ実際の試合を確認しつつ解説していきます。

内容をチェックして自分の課題がある局面がわかってきたら、同じシリーズの「序盤の指し方」「終盤の勝ち方」等を使って苦手を克服してみましょう。

定跡(序盤の定番展開)を知る本

将棋には、序盤に定番とされる指し方が何種類かあります。それらは「定跡」(じょうせき)と呼ばれています。

将棋の試合は必ずしも定跡どおりに進めなくてもよいのですが、経験者は序盤に定跡どおり駒を動かし、戦う態勢を整えていくことが多いです。

そのため、定跡をいくつか覚えておくと便利なこともあります。相手が速攻を考えているのか持久戦を狙っているのかなど、相手の出方を読む手がかりにもなりますし、作ろうとしている陣形を妨害することもできます。

定跡を意識して実戦に取り組むと、序盤が格段に動きやすくなります。以下の本でぜひ試してみてください。

8.改訂版 羽生善治のこども将棋入門 序盤の指し方

  • 序盤の差し方を完全解説
  • いきなり問題形式は難しいという方に
  • AIが考えた最新戦法もフォロー

それぞれの定跡の特徴を解説してから、実戦の場面を確認していく本です。

本書前半では、定跡を居飛車(いびしゃ)と振り飛車(ふりびしゃ)の2パターンに大別し、攻撃向き-守備向き、速攻型-持久型のグラフで表しています。それぞれの戦法の特徴が一目でわかりますね。

四間飛車戦法の紹介。29頁より。

また、本書の方針は「最初の4手で、居飛車で行くか振り飛車で行くかを決めよう」(37頁)というもので、覚えやすく実践しやすいです。

2022年に改訂が入ったため、新しい戦法も紹介しているのも特徴です。非常に攻撃的な「新型角換わり腰掛け銀」や、AIが編み出した防御法「エルモ囲い」など。使いどころを学び、ライバルに差をつけましょう。

9.全戦法対応 将棋・基本定跡ガイド

  • 序盤~中盤までの定番の戦法(定跡)を網羅
  • 次の一手を考えるクイズ形式
  • 初手から駒組みの完成までをサポート

 解説している戦法

  • 居飛車 :矢倉、角換わり、横歩取り、相掛かり
  • 振り飛車:四間飛車、石田流三間飛車、中飛車、角交換四間飛車、相振り飛車

各問題では「どの駒を次に動かすか」が示されているので、詰将棋の問題に慣れていれば、そこまで難易度は高くありません。

注意すべきは、この本の目標が「定跡を知り、その駒組みを作る」ところまでだということです。

実戦では、相手の出方によりうまく駒を組めなかったり、最初は四間飛車で進めていたが中飛車に変えていくなどの対応も必要になるでしょう。中盤以降の戦い方は、他の本でフォローを行いましょう。

10.令和版 将棋・ひと目の定跡

  • 従来の常識にとらわれない定跡の現在を紹介
  • 15種類の戦法・戦況ごとに
    「次の一手」形式の問題を用意

 解説している戦法・対策

  • 相掛かり、矢倉、角換わり、雁木、横歩取り、居飛車力戦、四間飛車急戦、四間飛車持久戦、三間飛車、石田流、ゴキゲン中飛車、角交換振り飛車、右四間飛車、振り飛車力戦、相振り飛車

この本では、これまでの基本の定跡も紹介しつつ、そこから外れた新たな定番を解説しています。

将棋には、定跡とともに戦法の基本を説く「格言」が蓄積されてきました。しかし将棋AIの発達によって、格言とは異なる新しい常識も現れています。

例えば、序盤では早々に飛車の前の歩を進めて相手の歩の前に立たせ、歩交換をするのが定跡でしたが、現代ではこれを後回しにすることが多くなりました(10頁)。本書はその新常識に従って、次の展開でどう指すべきかを考察しています。

各問題では「どの駒を次に動かすか」は示されていないので、やや難易度は高いです。実戦経験を十分積んだ方向けといえます。

受け・攻めで中盤以降を乗り切る本

序盤は、定跡を意識しつつ指していけばよいかもしれません。しかし中盤以降はお互いの駒が入り乱れ、王手をかけられたり、自分の駒が増えたり減ったりして、判断に迷うことも多くなります。

状況に応じて適切に攻撃・防御を行えることが、中級者以上になるための条件です。以下の本で、防御・攻撃それぞれの要点を学んでみましょう。

11.木村一基の初級者でもわかる受けの基本

  • 受け(ピンチの時の防御方法)をまるまる1冊解説
  • 初級者から3~4級の中級者まで役立つ内容

「受け」のテクニックで有名な、木村一基八段の著作です。

初心者は、たいていは自分より上手い人と対戦する機会が多いでしょう。すると、中盤以降はどうしてもピンチを迎える場面が多くなるもの。この本では、どうやってピンチを乗り切り、形勢逆転するかを解説しています。

木村先生の語り口は優しく、ときどき人柄が見えるような小話も入ってきます。ただのマニュアルではなく、読み物としての面白さも一級です。

12.攻めの基本戦略

  • 自分の攻撃力を上げるテクニックを解説
  • どうやって強い駒を増やすかがわかる
  • どの駒を狙うべきかがわかる

この本は、攻撃力を上げるテクニックを総合的に解説しています。例えば第1章では、強い駒を自分のものにし、ときには自分の弱い駒を犠牲にしていくことで、強い駒を持ち攻めやすくなると述べています。

また初心者がよく迷ってしまうのは、複数取れる駒があるときにどこを狙えばいいのかということです。そこでこの本の第3章では「動けない駒を狙え」と提案しています。

例えば、相手の玉を角の攻撃範囲に被せておけば、その間の駒は玉を守るために今の位置から動けなくなります。こちらはその動けない駒をできるだけ弱い駒で倒して駒を得れば、弱い駒がそのあと取られても、依然こちらの有利は続きます。

持ち駒の強さを意識することで、常に有利を維持できる「攻め」が可能になります。どうしても防戦一方になってしまうときには、この本で原則を身に着けてみましょう。

応用:プロ棋士の手筋を理解できる本

手筋」(てすじ)とは、あるときに有効な駒の使い方のパターンのことです。手筋を多く知っていれば、毎回考える時間が少なくて済みますし、有利な状況に立ちやすくなります。

手筋はプロ棋士も普段から使っているものがたくさんあります。覚えておいて損はないでしょう。

また、手筋やそれを支えている考え方を知ると、プロ棋士は何を考えて差しているかわかってきて、試合を見るのも面白くなってきます。

13.藤井聡太がやさしく教える 将棋の手筋

  • 実戦で役立つ基本テクニック(=手筋)を50種以上解説
  • プロが実際に使った高レベルな技も紹介

藤井聡太九段が自ら監修したシリーズの一冊です。

本書では、誰もが実践できる基本的な手筋から、プロや有段者がよく使う高等技まで解説しています。

第5章では実際に行われたプロ同士の対局も紹介していますが、プロも基本的な手筋を組み合わせて戦っていることがわかります。基本の手筋がプロでも有効だとわかると、少しプロたちの将棋が身近なものに思えるかもしれません。

14.寄せの手筋200

  • 「詰みより必死」を旨とする著者の決定版問題集
  • 初段レベルの難問も収録
  • 読むだけでも終盤の決定力がつく

1988年に出た書籍の改訂新版で、30年以上も読み継がれている伝説的な問題集です。

本書では、相手に「必死」をかける方法を5つに分類し解説しています。

基本的に終盤は相手が「詰み」になる手を指していくべきですが、何手も先の詰みを狙うよりも、相手がどう指してもいずれ詰むパターン=「必死を選んだほうが、むしろ早く勝負が決まる場合があります。

確実に勝負を決めるために、本書で「必死」を見極められるようになりましょう。

15.現代将棋を読み解く7つの理論

  • 「7つの理論」で現代将棋を理解する
  • 強い棋士が必ず持っている思考方法とは?

元三段棋士のあらきっぺ氏による、現代のプロの将棋の指し方について解説した本です。

現代のプロの将棋では、既存の戦法(個別の戦法、格言)にとらわれず、相手がそのとき弱い場所を見つける柔軟な思考がますます必要になっています。その理由の一つが将棋AIの浸透にあります。プロも研究に使う将棋AIは、何か特定の戦法を決めて相手に挑むのではなく、一手一手の単位で最適な差し方を考えているためです。

そこで本書では「相対性理論」「即効性理論」など、強い棋士が必ず持っている思考方法を独自の名称で7つにまとめ、解説しています。

本書の理論を実戦に生かすのは難しいかもしれませんが、プロ同士の対局を理解するヒントを与えてくれるでしょう。

おまけ:将棋を観るのが楽しくなる本4選

将棋の試合を、テレビや動画サイトの中継で観るのが好きな人が増えています。「自身は試合をしない、観る将棋ファン」を意味する「観る将という言葉は、2023年の流行語大賞のトップ10にも入り、話題を集めました【2】

以下では、観る将の方も、自分で将棋をする方も、試合観戦がより楽しくなる本を4冊セレクトしました。

棋界に通じる本

趣味として将棋に関わる多くの人からすると、将棋を仕事にしている人たちの世界、いわゆる「棋界」(きかい)については、よく分からない部分も多いと思います。

しかし最近はプロ棋士の方たちが、棋界の仕組みや歴史についての情報を本にまとめてくれています。テレビやニュースではあまり露出しない、棋界の内側をのぞいてみてはいかがでしょうか。

1.将棋のひみつ 見かた・楽しみかたがわかる本 知るほど面白い棋界超入門

このような本には珍しく、羽生善治永世七冠の監修が入っています。

将棋のルーツを平安時代の貴族社会までさかのぼり検証しているほか、戦後からの偉大な名人たちや数々の名勝負も紹介しています。

コンパクトながらもフルカラーで写真が豊富です。将棋界の歴史を知りたいなら、この本が大変ためになります。

2.将棋界の不思議な仕組み プロ棋士という仕事

元プロ棋士、現在は日本将棋連盟の理事を務める青野照市氏が、自分自身の経験を振り返りながら、プロ棋士の裏事情について語っています。

プロ棋士は将棋でお金をもらって生活している人たちですが、そのお金は誰から、いくらもらうのかボーナスや社会保険・退職金等の制度はあるのかなど、他ではなかなか語られない事情に踏み込んでいます。

また、とても厳しい競争社会というイメージのある将棋界。実際、羽海野チカ『三月のライオン』など将棋をテーマにしたエンタメでも、非常にシビアな場面が多く描かれます。

実際のところ、「棋士の段位や称号はどうやって決まるのか?」「段位を維持できないとどうなるのか?」などの疑問も、この本に答えが書いてあります。

プロ棋士の人生論

人気の高い棋士は、自ら著作を出していることも多いです。興味のある棋士が見つかったら、その人の著作を読んでみるのもおすすめですね。

3.羽生善治の言葉

永世七冠として驚異的な戦績を残してきた、羽生善治さんの名言を解説する本です。

羽生さんは『決断力』『大局観』『直観力』などたくさんの著作があり、どれから読んだらよいのかわからない、という方もいるかもしれません。この本は、はじめの一冊として最適です。羽生さんの著作から、彼の人生哲学のコアな部分を抜き出して紹介してくれています。

本の中で気になった言葉があれば、次は羽生さんの著作にあたってみてください。

4.不屈の棋士

進歩を続ける「将棋ソフト」に対してどう思うか、11人の棋士にインタビューを行った本です。

コンピュータを利用した将棋ソフトは、2005年に登場したBonanza(ボナンザ)以降、深層学習AIを取り入れ革新的な進歩が続いています。

将棋ソフトの使う技をどんどん取り入れていきたい」と答える人もいれば、「自分の頭で考えなくなるのでソフトに頼り過ぎはよくない」と考える人もいます。また、人間は疲れてミスをすることもあるため、ソフトとの対戦は対人戦と別物だと考える人もいます。

それぞれ異なる答えから、将棋に対する各棋士の考え方の違いが浮き彫りになっていく、非常に興味深い本です。

まとめ

主に初心者から中級者の方向けに、15点の将棋本を紹介しました。

将棋の本は、子供と一緒に読める本、序盤・中盤・終盤それぞれの課題に対応する本など、目的によって多数あります。

また、「観る将」の方がもっと知識を得られる本も多く出版されていました。

本記事を参考に、自身の経験に応じた本を選んでみてください。

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(1) 「レジャー白書2024」(公益財団法人 日本生産性本部・編集発行)の2023年調査結果による。

(2)  【流行語大賞】「観る将」トップ10入り 日本将棋連盟の専務理事「将棋界に新しい風を吹き込み…」 – 社会 : 日刊スポーツ