日本神道史研究全10巻

1978年より1981年にかけて講談社から刊行された、神道学者・西田長男による「日本神道史研究」全10巻揃をお譲りいただきました。配本時に付属した月報もそろった状態です。ありがとうございます。

日本神道史研究 月報

西田長男は国学院大学出身。同大は神職の要請と古典研究のための教育機関だった皇典講究所を母体としており、まさに神道研究の専門機関です。西田は同大を卒業し、戦前は大倉精神文化研究所研究員、東京帝国大学講師を勤めました。

この間、内務省に勤務しつつ近代実証神道史学を確立した宮地直一に師事しています。西田の戦中の著作として「葉隠講話』(有精堂出版部)、「神道史の研究」(雄山閣)、「神道論」(躬行会・大倉精神文化研究所紀要)、「神々と国家」(明世堂)などを発表しました。

日本神道史研究1~5巻

戦後は国学院大学教授として教鞭をとり、1955年の「日本宗教の発生に関する一試論」でにて国学院大文学博士を取得。「日本古典の史的研究」、「日本宗教思想史の研究」、「神道史の研究 第2」(以上理想社)、「古代文学の周辺」(南雲堂桜楓社)、「神社の歴史的研究」(塙書房)を発表しています。

日本神道史研究6~10巻

このほか神道関連の書籍に「稲荷社の起源」「熊野九十九王子考」「岩清水八幡宮の剏立」「北野天満宮の創建」「輪島市重藏神社の如月祭」「春日大社の創立を一例として」などを寄稿。

日本神道史研究1巻

これらの長年の著作の結果として本著「日本神道史研究」はまとめられています。西田は日本人の創造的エネルギーの根幹として神道をとらえ、その本質と歴史を著しました。

「日本神道史研究」全体は総論編、古代編(上・下)、中世編(上・下)、近世編(上・下)、神社編(上・下)、古典編と、日本の神道を歴史的、学問的に俯瞰した構成となっています。西田博士の最晩年に著された、文字通りの集大成といえるでしょう。

古書店三月兎之杜では神道・古神道の専門書の買取をお待ちしております! 量が多い場合は出張買取いたします、ぜひご相談ください!
詳しくは、古書店三月兎之杜の神道の本買取ページをぜひご覧ください。

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投稿者:taguchi

岡潔先生遺稿集:第一集~第七集 トップ

数学の多変数函数論の研究における世界的な第一人者、岡潔。1901年に大阪に生まれ、1925年に京都帝国大学講師、1929年には同大学助教授となります。この時代の岡の講義をのちのノーベル賞学者、湯川秀樹や朝永振一郎らも受けており、(専門である)物理学よりも刺激的であったと語っています。

1929年より3年間フランスに留学し、この時多変数函数論を生涯の研究テーマと定めます。以後二十年をかけて夜昼なく研究生活に没頭、その理論の骨格を一人で完成させます。この研究の過程で当時未解決であったハルトークスの逆問題を解決し、世界中の数学者の注目を集めました。このほかにもクザンの第2問題という難問の解決に関する「岡の原理」なども発表しています。

研究者であると同時に教育者としても優れ、先述のように湯川博士らから高い評価を受けています。日本人の発想・思考については、西洋的インスピレーションよりも東洋的な情操や情緒を大切にすべきと提唱しています。数学以外の随筆でも『春宵十話』などの作品を残し、歴史においても神代から敗戦に至るまでを体系づけた日本人観を持ち、そうした歴史観に基づく教育論を展開しました。

それらの考え方は敗戦後の日本人のアイデンティティ形成にも影響したのではないでしょうか。ラジオやテレビ番組にも出演する機会が多かったようで、晩年の肉声のアーカイブなども残っています。芭蕉や万葉集の和歌なども引き合いに出し、西洋人にとっての自然が自分の外に対立するものとしてあるのに対し、日本人が内なる自然として捉えていることを語ります。

そうした日本人と自然の在り方から、岡自身の心のうちにある数学との向き合い方に繋がっていたと述べています。その音声ではこうした情操的な研究のあり方が当時(昭和30年代)の日本では足りなくなっているという意見でしたが、現在ではよりその希薄さが痛感できるかもしれません。ちょっとコスパだのタイパだの、合理的でありすぎることは果たして研究を突き詰めることにプラスになるんでしょうかね(個人の意見です)。

氏は生前に数学に関する十の論文と一つのノートを発表していますが、それ以外にも多くの未発表作品をノートにとどめていました。今回お譲りいただいた「岡潔先生遺稿集」は、氏の未発表の作品を弟子筋にあたる方々がまとめ、清書した肉筆出版物です。

序文を書いている西野利雄は90年代に「多変数函数論」という岡潔の功績に関する著作を発表しています。岡の死の直後、未発表論文の重要性に目をつけ、肉筆というかたちでまずまとめたその意義は、もしかしたらこれからの未来における発見にもかかわっていくのかもしれません。

古書店三月兎之杜では、数学書に限らずあらゆる分野の学術書に注目しています。ご家族が買った「なんだか難しい本」の買取のご相談をお待ちしています!

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投稿者:taguchi

URECCO 90'sバックナンバー1

1986年にアイドルグラビア誌としてミリオン出版から創刊された『URECCO|ウレッコ』と、同誌から2002年に派生するかたちで創刊したギャルメイクモデル中心の『URECCO gal』、増刊号となる『COSPET』をお譲りいただきました。

『URECCO』に登場するアイドルはセクシー系タレントやAV女優をスタイリッシュに撮り下ろしたグラビアが中心の構成でした。

URECCO 折り込みポスター

しかし末期はエロ方向へと方向性を変え、2007年に休刊します。最後の4冊は発行元が大洋書房に替わっていますが、両社は関連会社です。URECCOの頃は別社屋だったようですが、2010年代には同じ九段下の大洋ビルに同居していました。

URECCO 90'sバックナンバー2
URECCO 90'sバックナンバー3

同誌を発行していたミリオン出版は『URECCO』のほかにも90年代にはいわゆるお菓子系の先駆けとなった『クリーム』など、アダルトジャンルを中心とした出版社です。

しかし1986年にツーリング雑誌『アウトライダー』、1989年にレディース暴走族雑誌『ティーンズロード』、1994年にはサブカル系雑誌『GON!』、1995年に元祖ギャル雑誌『egg』を創刊するなど、多彩なジャンルを展開していきました。

2000年代には『GON!』から派生するかたちで『実話ナックルズ』が創刊。また、「トランスフォーマージェネレーション(当初はケイブンシャ刊ムックの再版、のちに不定期刊行化)」シリーズなど、ホビーやコミックジャンルにも進出しています。

URECCO galバックナンバー

しかし2010年代に入ると社内体制の変更などに伴い、非アダルト向けブランド「グライドメディア」を三和出版傘下のメディアボーイに譲渡。トランスフォーマージェネレーションや昭和のヒーローものを中心とした復刻漫画をリリースしていた「ヒーローX」ブランドも、メディアボーイ、そして現在は竹書房に移行しています。

表4 奥付

エロスからオタク、モーターサイクル、アウトローまで、けっして大手とはいえない規模ながらも様々なメディアを創出したミリオン出版。最終的には2018年に母体である大洋図書に吸収され解散となりましたが、その魂は現在も様々なかたちで連綿と続いています。

そうした出版社や編集者に焦点を当てて、お手元のエロ雑誌を眺めてみても面白いかもしれませんよ?

URECCO、URECCO増刊 cospet

古書店三月兎之杜ではアダルト雑誌ほか、各種雑誌の買取をお待ちしております!

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投稿者:taguchi

オレンジ通信80年代

『オレンジ通信』は東京三世社からリリースされていたアダルト雑誌です。その創刊は1982年で、主にアダルトビデオやビニ本などの情報を紹介、平行してヌードグラビアなどを掲載していました。
今回は1980年代後半~1990年代初頭を買取させていただきました。有難うございまいた。

オレンジ通信80年代2

単なるカタログ雑誌の範疇にとどまらず、こうした性関連メディアを文化としてとらえ、「資料号」と銘打った増刊オレンジ通信などもリリースしています。80年代はいわゆる裏本、裏ビデオなどの情報も紹介していますね。

増刊オレンジ通信 資料号

同誌の人気を受けて80年代から90年代にかけて、AV・風俗情報や、ヌードグラビア誌として『アップル通信』(大洋書房)『アップル写真館』(大洋図書)『さくらんぼ通信』(大洋書房)『バナナ通信』(ラン出版)『マスカットノート』(大洋書房)『レモンプレス』(明文社)など、フルーツ系の誌名を冠するアダルト関連誌が乱立しました。

オレンジ通信80~90年代背表紙

80年代から90年代にかけては、AV・ビニ本などのメディアを核として、例えばAV女優のグラビア写真を集めた一冊や、素人投稿系などを集めたムックなど、読者の好みによってアダルト雑誌のジャンル分けが細分化していった時期だったと感じます。ギャル文化が台頭すれば、それに反発するかのように熟女モノがいよいよ一つのジャンルとして確立。また、70年代から伝統的に続くSM系のアンダーグラウンド的なジャンルも、背徳的な意味合いは薄れあくまでジャンルの一つとなっていきました。そうした嗜好の細分化に伴い、一つの雑誌がそれぞれジャンル分けされ、新雑誌の創刊へとつながっていきます。

しかしそうした細分化が読者の分散にもつながったのかもしれません。00年代以降は各種経済的後退に加え、インターネットで配信される画像・動画の普及によって、特にアダルト雑誌はいち早く出版不況の煽りを受けた印象があります。先述の各種アダルト雑誌は続々と休刊し、オレンジ通信も2009年にその幕を下ろしました。

オレンジ通信イメージ

こうしたアダルト雑誌の執筆陣には個性豊かでユニークな人物も多く、後に全く異なるジャンルで名をはせる人も多いようです。また、近年はアダルトメディア研究科の安田理央氏や美少女コミック研究科の稀見理都氏などによって、こうしたアダルト雑誌文化が見直される機会が増えているようです。

三月兎之杜ではお客様の趣味嗜好のためと同時に、文化史研究的な需要のためにも旧いアダルト雑誌の買取を強化中です。もちろん秘密厳守! 自慢のコレクションをぜひともお譲りください!

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投稿者:taguchi

藤子不二雄ランド全巻集合1

1984年から1991年にかけて週一(後に月2回2冊ずつ)刊行された、中央公論社(現:中央公論新社)の『藤子不二雄ランド(以下FFランド)』。全301冊揃という膨大な一大刊行物であり、今では個別に揃えることもかなり困難になった本セットを、全巻揃いにてお譲りいただきました、本当にありがとうございます!!

この一大事業ともいえる刊行物を、リアルタイムでも後年でも集めきり、全てセル画が付いたとてもきれいな状態でコレクションをされていたお客様に頭が下がります。


この物量ですので、今回お客様へお見積りをさせていただいた後、ご自宅まで伺う出張買取をさせていただきました。

藤子不二雄ランド ドラえもん1 セル画

1980年代前半の藤子不二雄ブームの盛り上がりはすさまじいものがありました。1979年の『ドラえもん』の再アニメ化にはじまり、80年の『怪物くん』、81年の『忍者ハットリくん』、83年に『パーマン』、そして84年から刊行された「FFランド」のアニメーション動画を使ったCMがこの時期放送中の藤子作品で流れ始めます。

85年には『オバケのQ太郎』『プロゴルファー猿』、87年『エスパー魔美』『ウルトラB』、88年『キテレツ大百科』『ビリ犬』、89年『パラソルへんべえ』『笑ゥせぇるすまん』『チンプイ』と、ほぼ毎年何らかの新作アニメがスタートする勢いでした。

この流れをたった二人の作家が生み出していたというのは、こうして振り返っても驚くしかありません。

藤子不二雄ランド 忍者ハットリくん
藤子不二雄ランド パーマン
藤子不二雄ランド エスパー魔美

ちなみに『ウルトラB』と『チンプイ』はこの「FFランド」の描き下ろし連載作品からのアニメ化です。「藤子不二雄ランド」は単行本であると同時に定期刊行物として、掲載マンガの解説や読者コーナー、そして新作マンガ(後に再録作も)の連載も行われていました。このへんは現在のパートワークに近いかもしれませんね。


収録作品はあくまで子供向けというコンセプトのため、青年誌に載った作品はほとんど収録されておりません。それでもこの多数かつ多彩な作品群には驚かずにはおれませんね。

藤子不二雄ランド全巻集合2

つい先日(記事執筆時2023年10月)もこのFFランドにも収録されている『T・Pぼん』のアニメ化が発表されました。藤子・F・不二雄先生原作によるタイムパラドックスを絡めた歴史SF作品で、1989年のテレビ特番に続いて2度目のアニメ化となります。

ひょんなことからタイムパトロール隊員になった主人公が、歴史の谷間で不幸な死を遂げた人々を救助する作品です。しかしタイムパトロールといえども同一地点への繰り返しの干渉はできないなどのほか、いくつかの制限が設けられています。

現在では時間系SFはリセットや平行世界論によってかなりお手軽に過去改変ができてしまっていますが、こうした原則一発勝負のルールの中での選択や決断が迫られる、ビターな作劇に注目してほしいですね。

藤子不二雄ランド「T・Pぼん」はどこだ?
『T・Pぼん』を探せ!
藤子不二雄ランド クイズ正解
正解はこちら

藤子不二雄作品は2000年代に入って「藤子不二雄Ⓐランド」と「藤子・F・不二雄大全集」に分かれて刊行されています。しかし二人一組で歩んだ時代の集大成ともなった「藤子不二雄ランド」全301巻が放つ輝きは、衰えるどころか今なお二度と戻らないあの時代を照らしていると感じます。いかん70年生まれには涙が……。

藤子不二雄ランド オバケのQ太郎セル画

古書店三月兎之杜では、コミック・小説、その他各種全集の買取をお待ちしております。全集ものは荷造りも大変ですが、段ボール箱の送付や、ご依頼の量に応じて今回のような出張買取もさせていただきます。まずはお気軽にご相談ください!

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投稿者:taguchi

アシェット 週刊空母赤城  トップ
出典:アシェット

古書店三月兎之杜ではアシェット・パートワークアイテムの買取に力を入れております! 今回は発光、可動、さらに煙突からのスモークまで再現されたダイキャストギミックモデルの赤城をご紹介します!

アシェット 週刊空母赤城  側面
アシェット 週刊空母赤城  上面

航空母艦 赤城とは

旧日本海軍の航空母艦・赤城はもともとは天城型巡洋戦艦2番艦として建造開始されました。「八八艦隊」構想によって立案された天城型巡洋戦艦は、長門型を凌駕する火力を持ち巡洋艦に匹敵する速力を持つ挺ド級戦艦となる予定でした。

しかしワシントン会議と軍縮条約によって建造はストップ。同条約の制限下において航空母艦へと改造されました。艦名は巡洋戦艦時代に天城や愛宕、高雄など同様に山名からつけられていたものが、そのまま使用されています。群馬県を象徴する山でもあり、弊社のある羽生市からも望むことができます。

天城型1番艦も同様に空母に改造される予定でしたが、関東大震災によって損傷。天城型と同じ様にワシントン条約によって建造中止となった加賀型戦艦を改造して、航空母艦「加賀」が誕生しました。

ベースとなった艦体のタイプは異なるものの誕生の経緯や開発時期などから、加賀と赤城はあたかも姉妹艦のように扱われることも少なくありません。

実際ともに戦艦からの改造、当初は三段空母として開発されるも全通式に改装されるなど、空母運用に慣れていない旧日本海軍の実験台となっている点なども共通です。

アシェット 週刊空母赤城  艦名レリーフ

その空母加賀は、三段甲板のほか艦尾まで設置された煙突など構造的な欠陥を多く抱え、赤城よりも先に昭和9年に大改装を受けます。

そこで得られたデータなども参考に、赤城は昭和13年に改装。全通式甲板ほか、様々な改良を受けました。

煙突の取り回しは、それぞれの利点を図るためにあえて加賀と差別化されて右舷側に海面に向ける形で設置されていました。これは概ね問題はなかったようですが、改装後に第1煙突と第2煙突がまとめられています。

艦橋については右舷前よりの加賀に対し、今後の航空機の発達によって発進距離を長く、着艦距離は短くなるとの予想から、艦隊中央が理想とされました。

当時のレシプロ機は構造的に左に指向してしまうため、基本的に艦橋は右舷に設けられましたが、前述の煙突配置によって右舷に設置することができず、結果として世界的にも珍しい左舷に配置されています。

アシェット版赤城 各種ギミック

アシェット 週刊空母赤城 ディスプレイ台

アシェットの赤城は改装後の姿を1/250スケール・ダイキャストボディで再現。完成後のボディは全長1mを超えるものとなります。付属のリモコンや各種手動操作によって、「電動」「手動」「発煙」「ライト」「サウンド」のギミックを楽しむことが可能です。

1.艦載砲や機銃の可動で幻の防空戦を再現

アシェット 週刊空母赤城  20cm単装砲
アシェット 週刊空母赤城 12cm連装高角砲 
アシェット 週刊空母赤城  25mm連装機銃

艦体各部の20cm単装砲、25mm連装機銃、12cm連装高角砲などは、砲身旋回と砲声を鳴らすことが可能です。このうち12cm高角砲は電動で旋回。

2.発着艦の再現

アシェット 週刊空母赤城  零戦二一型
零戦二一型
アシェット 週刊空母赤城  九九式艦爆
九九式艦爆
アシェット 週刊空母赤城 九七式艦攻
九七式艦攻
アシェット 週刊空母赤城  零戦二一型翼端折畳状態
アシェット 週刊空母赤城  九九式艦爆翼端折畳状態
アシェット 週刊空母赤城  九七式艦攻翼端折畳状態

主翼を折り曲げた状態の艦載機を載せてエレベーターのギミックを作動させると、乗員落下防止の警戒音を鳴らせつつ、エレベータから艦載機が甲板上にせり上がります。ほか、アンテナマストや遮風柵が可動、着艦誘導灯が点灯します。

3.航行再現ギミック

アシェット 週刊空母赤城  煙突
アシェット 週刊空母赤城 主舵
アシェット 週刊空母赤城 誘導灯

特徴的な煙突方式を再現、右舷煙突から霧状のシャワーを発生させることが可能です。また、主舵の旋回や4軸のスクリューの回転はリモコン操作に対応。そのほかにも探照灯や艦内灯、信号灯、艦尾信号灯などの各種ライトが点灯し、艦首や艦尾のアンカー巻取りも作動します。

アシェット 週刊空母赤城  赤城艦橋

もちろんマガジンパートも各種戦記や記録を反映。第二次世界大戦までの世界情勢や海軍史などについて詳しく知ることができます。

「ダイキャストギミックモデルをつくる 週刊空母赤城」は2022年9月に創刊。全110号完結予定で、現在も展開中です。お手元で最終号まで完結・完成させ堪能していただいた後に、三月兎之杜に買取のご相談をご検討ください。完成品の赤城も買取も承っておりますので、ぜひご相談ください。

アシェットの買取ページはこちらです

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投稿者:usagi

悲母記 表紙

2023年に生誕120周年を迎えた青森出身の板画家・棟方志功による限定15部の『悲母記』(ゑぞ・豆ほん|北海道豆本の会|昭和34年)をお譲りいただきました、ありがとうございます。(写真左。写真右は通常の限定240部頒布版です)

本作は志功によるエッセイ作品で、志功が20歳の頃に亡くなった母について触れており、24歳の時に亡くなった父を語った『哀父記』と対になる作品でもあります。

棟方志功は画家を志して上京し、やがて川上澄生の版画に感動して版画家へと道を定めます。佐藤一英の詩『大和し美し』から発想を得た同名作品が出世作となり、文学者や書家たちとの交流を深めていきます。やがて作品に裏彩色を取り入れ、また、自身の版画を「板画」と呼ぶことを宣言します。

戦後はさらに多くの作品を発表し、日本にとどまらず世界各地でも版画に関する賞を受賞しています。自身も取材旅行として各地へ渡航、アメリカでは板画展や講義を行うなど、版画を介した交流を拡げていきました。

晩年は「世界のムナカタ」とも呼ばれるほど、全世界にその名が知られるようになります。

悲母記 署名

とはいえ埼玉県民にとってはやはり「十万石まんじゅうの包装紙の人」と言った方が通るかもしれませんね。テレビ埼玉で流れるローカルCM、野田圭一(『一休さん』新右衛門、『がんばれ!!ロボコン』ガンツ先生ほか)のナレーションで語られる「うまい、うますぎる」は棟方志功の発した言葉です。

まだ志功が世界的にはその真価を認められていなかった昭和28年。十万石まんじゅうの掛け紙(包装紙)用の絵を依頼する際に持参された、十万石まんじゅうを食べての感想だったとのことです。もともと志功は甘党で、パッケージの絵も「もし忍城の姫が生きていてこのまんじゅうを食べたなら、同じことを言うに違いない」という意味で、お姫さまがまんじゅうを食べている絵と、「うまい、うますぎる」の言葉が描かれています。

参考URL:https://www.jumangoku.co.jp/birth/

棟方志功作品をはじめ、様々な作家さんの豆本買取大歓迎! 
十万石まんじゅうのお膝元・行田市の隣となる羽生市での店頭買取や、羽生市からの出張買取も行っております。まずはご相談を!

三月兎之杜では豆本の買取を行っております。詳細は豆本買取ページをご覧ください。

買取に関するご相談、ご質問も承っております。お気軽にご相談ください。

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投稿者:usagi

デアゴスティーニシリーズでも人気の高いDVDコレクションシリーズより、遂に平成ライダーシリーズ第1期(初期)がコンプリート!

全号集めると完成する大型模型やDVD映像作品シリーズなどが付属し、毎週や月2回などのペースでリリースされるパートワーク冊子。やはりコンプリートしたときの達成感はなにものにも代え難いでしょう。CMや雑誌、ウェブなどで見かける企画の中には、「こんなものが商品化されるのか!」と驚いたり、ほしくなって思わず総額を計算してしまうアイテムも多いですよね。

今回は10年分のテレビシリーズのDVDが各号に付属、今現在(記事執筆時2023年11月)も継続してリリースされているパートワークアイテム『隔週刊 仮面ライダーDVDコレクション 平成編』をご紹介します。

DVDの内容は平成仮面ライダーの最初の10作品! 2000年1月に放送開始した『仮面ライダークウガ』から、2009年8月に放送終了した『仮面ライダーディケイド』まで、放送順に各号約5話ずつを収録しています。

ディケイドが8月終了だったのは、当時ほぼ同じ時期(1月から2月)に放送を開始していた戦隊シリーズと、商品展開のピークなどのかぶりを避けるため、放送期間が短いスケジュールになったためです。その分『ディケイド』は昭和ライダーを含む歴代ライダーの客演が実現した記念碑的な構成となりました。ちなみに本企画には劇場版は含まれないものの、テレビスペシャル版は収録されています。

三月兎之杜では刊行中の『隔週刊 仮面ライダーDVDコレクション 平成編』の買取も行っております。コレクション整理の際は、ぜひご相談ください。

仮面ライダークウガ(2000年1月30日~2001年1月21日/全49話)

隔週刊 仮面ライダーDVDコレクション 平成編 8号表紙

テレビシリーズとしては『仮面ライダーBLACK RX』以来、約10年ぶりの復活となった平成第1作です。子供向けかと思いきやゲームとして殺人を楽しむ怪人たち、その理不尽に立ち向かう人類、そして仮面ライダー。そのハードな描写は昭和第1作からライダーを楽しんできた大人たちにも、いやむしろそうした年配層にこそ好評をもって受け入れられました。もちろん本番組を楽しんだ子供たちも多く、玩具類も多く売れたようですね。特にフォームチェンジは玩具の装着変身にも採り入れられていました。それでも『燃えろ!!ロボコン』を観ていた翌週に『クウガ』というのは、ちょっと温度差が激しかったのではないでしょうか。

仮面ライダーアギト(2001年1月28日~2002年1月27日/全51話)

隔週刊 仮面ライダーDVDコレクション 平成編11号表紙

3人の仮面ライダーを主軸としてストーリーが進んでいく平成ライダー第2作です。主人公のアギトはクウガのコンセプトを引き継いだようなデザイン。世界観も『クウガ』の2年後としていますが、クウガの客演などはありませんでした。ちなみに本作ではG3に変身する氷川誠として要潤が、敵怪人を統べる謎の存在の少年時の姿として神木隆之介という、NHK『らんまん』コンビが出演しています。

仮面ライダー龍騎(2002年2月3日~2003年1月19日/全50話)

隔週刊 仮面ライダーDVDコレクション 平成編22号表紙

13人のライダーが繰り広げるバトルロイヤル! 「悪のライダー」の登場が衝撃的でした。カードバトルの要素を採り入れた最初のライダーでもあり、複数の世界線を持つ結末など、のちの作品への影響も多いストーリー展開でした。

仮面ライダー555(2003年1月26日~2004年1月18日/全50話)

隔週刊 仮面ライダーDVDコレクション 平成編32号表紙

メカニカルなデザインと常に「死」を連想させるイメージが同居した衝撃作。携帯電話を武器へとアレンジした手法も見事で、いまでもファイズドライバーの人気は高いものとなっています。まもなく20周年を記念した新作が公開予定!

仮面ライダー剣(2004年1月25日~2005年1月23日/全49話)

隔週刊 仮面ライダーDVDコレクション 平成編42号表紙

トランプをモチーフとしたライダーと怪人(アンデッド)の関係配置が見事でした。セリフまわしばかりがネットミームとして独り歩きしていますが、ラストのストーリーの収束ぶりも見事です。

仮面ライダー響鬼(2005年1月30日~2006年1月22日/全48話)

隔週刊 仮面ライダーDVDコレクション 平成編52号表紙

従来は敵役としての登場が多かった「鬼」が仮面ライダーとして登場。敵怪人である魔化魍を倒すための民間組織が丁寧に描かれていたのが印象的でした。

仮面ライダーカブト(2006年1月29日~2007年1月21日/全49話)

隔週刊 仮面ライダーDVDコレクション 平成編61号表紙

虫をモチーフとしたライダーやバイクの使用など、仮面ライダーの原点に立ち戻ったかのような構成が特徴。クロックアップによる超高速バトルは、『555』など従来のシリーズで使用された技法をさらに発展させていました。

(※以後、記事執筆時は未刊行のため画像はありません)

仮面ライダー電王(2007年1月28日~2008年1月20日/全49話)

時間移動を主題とし、フォームチェンジは昔話がモチーフとしている仮面ライダーです。時間を渡るのはなんと「電車」! たびたび巨大な敵が出現し、電車とドッグファイト(?)を繰り広げるという、戦隊ものかと見まごうようなアクションシーンもありました。

仮面ライダーキバ(2008年1月27日~2009年1月18日/全48話)

前作『電王』のイマジン憑依を連想させるフォームチェンジなどを採り入れていますが、最大の特徴はやはり親子二世代の物語が交錯するストーリー展開でしょう。1986年と2008年という二つの時代が独立して描かれ、それぞれの時代の戦いや人々のふれあいが結末へとつながっていきます。

仮面ライダーディケイド(2009年1月25日~8月30日全31話)

全てを破壊し、全てをつなぐというキャッチフレーズのもと、過去のライダーの世界を渡り歩く異色な仮面ライダーです。また、本作では戦隊シリーズとの共演も行われ、以後のライダー・戦隊シリーズでも恒例となっていきました。

奇しくも第21作目『ゼロワン』から元号も令和となり、現在は新たな令和ライダーの物語が紡がれていきます。そして今後もまたパートワークで平成ライダー2期編、令和ライダー編などがリリースされていくかもしれません。

古書店三月兎之杜ではデアゴスティーニのDVDコレクションから、パートワークアイテムの買取を承っております。組み立て済/未組み立て、全巻揃い/欠号アリ・途中までなど、状態もご相談ください!

デアゴスティーニの買取はこちら

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投稿者:usagi

「週刊 陸上自衛隊90式戦車をつくる」をはじめとするデアゴスティーニシリーズの買取について紹介いたします。
デアゴスティーニのパートワークシリーズでは、大サイズの組み立てキットを分割したパーツや、ミニカーなど統一フォーマットのアイテムが毎号付属。ともに集める楽しみをもたらすパートワークシリーズは、三月兎之杜でも買取をお待ちしているアイテムです。

陸上自衛隊 90式戦車とは

デアゴスティーニ 90式戦車 第1号表紙

今回ご紹介したいのはディアゴスティーニより今まさに展開中(記事執筆時2023年11月)の「週刊 陸上自衛隊90式戦車をつくる」です。2023年1月に第1号を発売して、全110号(2025年2月頃)で完結予定となっています。

テーマとなった陸上自衛隊 90式戦車は、1990年より配備がスタートした第3世代主力戦車です。国内開発戦車としては61式、74式に次ぐ三代目となります。開発時の運用構想としては、北海道に着上陸振興するソ連軍を北海道の原野で迎え撃つことを想定していました。そのため四代目となる10式戦車が配備され始めてからも、北海道は90式がメインに配備されています。

デビュー当時は第3世代戦車の中でも最高水準の性能と評価されましたが、それから30年以上を経て指揮統制システム回りなどで現行戦車とは見劣りする部分が出始めました。そのためすでに生産は終了していますが、指揮統制に関するシステムの追加などが行われています。

北海道では、そうした細かな改修を経て現在も主力戦車として運用されています。また、内部スペースや電力の関係で最新のC4I機能は搭載できず、10式戦車はそれをカバーすることも設計構想に盛り込まれていました。

90式戦車スケールモデル スペック

デアゴスティーニ 90式戦車 前面
幅:21.3cm
デアゴスティーニ 90式戦車  上部
全長:約61.3cm
デアゴスティーニ 90式戦車 後面
高さ:約14.4cm

デアゴスティーニの90式戦車は1/16スケール、全長は約61.3cmとなります。実車取材によって各部ディテールを再現。履帯可動による車体の走行はもちろん上下高低の姿勢制御、砲塔の回転や砲身の上下、各部灯火の点灯などを専用コントローラーで操ることができます。

作動時には実際の90式から録音したエンジン音などが再生され、主砲発射時は射撃音声だけでなく、反動で車体が揺れるリアクションも再現されています。

デアゴスティーニ 90式戦車 12.7mm機銃
デアゴスティーニ 90式戦車 ハッチ
デアゴスティーニ 90式戦車 小物

こうしたアクションを制御するコントローラーは90式戦車の砲手ハンドルをモチーフにした形状で、モニター部では砲塔上部に設置されたカメラからの画像をリモートで映し出すことができます。また、部隊マークは北部方面隊第7師団第71戦車連隊ほか、19種類から好きな舞台を選択可能です。

「週刊 陸上自衛隊90式戦車をつくる」買取について

デアゴスティーニ 90式戦車 側面

ライバルであるアシェットからはすでに同じ1/16で74式や10式がリリースされており、全て集めていらっしゃる方も多いかもしれませんね。古書店三月兎之杜ではもちろんデアゴスティーニに限らずアシェット社のパートワーク戦車キットにつきましても買取大歓迎です!

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投稿者:usagi

算命学教科書 トップ

昭和60年代に高尾義政がまとめました「算命学」の教科書をお譲りいただきました。古書店『三月兎之杜』にお任せいただきありがとうございます。

算命学Ⅰ 目次

算命学とは年・月・日の干支暦や陰陽五行、占星術を土台とする運命学の一流派の学問です。昭和50年代から有名となった天中殺や四柱推命といった言葉は、算命学に基づくものです。●●占いやテレビタレントの占術なども、「運命天中殺」や「十二大従星」、「六十干支」など、算命学を元にした理論と法則によって形成されるものです。

算命学Ⅰ 表紙

算命学の発祥は中国の春秋戦国時代と言われています。その後始皇帝の中国統一によって、算命学は王朝お抱えの学問となりました。そして各王朝が滅びても、占い術師が一子相伝で延々と伝えられてきたということです。そして第二次世界大戦後の共産党革命によって、その時の伝承者だった呉仁和が日本に亡命。算命学の理論は高尾義政に伝承されました。

算命学Ⅰ 序文

高尾義政は「学問は大衆の中に根差してこそ、初めて真の学問たり得る」という信念のもと、一子相伝とされた算命学理論を人々に公開します。そしてそれを広める場として高尾学館を設立しました。それが昭和61年(1986年)。今回お譲りいただきました「算命学」が発行された年ですね。義政による「算命学Ⅰ」序文によると、「算命学じたいは自然学そのものであり、当たり前のことしか考えていないのです」「その当たり前のことを、現代人は意識することなく過ごして気づかないのです」「運命の勉強をすることは、自然の法則を学ぶことに他ならないわけです」と紹介しています。

算命学Ⅰ リスト

個人的な印象としては、算命学はもちろん占いの範疇であり「当たるも八卦、当たらぬも八卦」という感想はありますが、干支や五行などによる裏付けを持っているのは強みがありますね。そういう意味では単なるオカルティズムとは一線を画す、一つの学問系統であるといえるでしょう。もちろん算命学による結果が正しいと判断するものではありません。そもそも普通の大学でやってる学問も、未来予測的な研究も必ず結果を的中させるわけではありませんからね。

算命学教科書 背表紙

「算命学Ⅰ」~「算命学Ⅷ」は昭和61年発行、高尾学館で教科書として使用されている書籍となります。チェックペンによるマークがあったりと、教科書の使い方はどんな学問でも共通ですね。

算命学教科書 内容
算命学教科書 心技篇表紙

「算命学 心技篇」の上下巻は、さまざまな運命鑑定の実践を解説した、上級者レベルの教科書となります。こちらは昭和63年に初版発行されました。お譲りいただいた心技篇は、上巻が平成11年発行の第三版、下巻が平成6年の第二版でした。

このほかにも高尾学館は算命学に関する様々な書籍を発行しております。
古書店三月兎之杜では算命学ほか、易学・占いに関する書籍を買取いたします。量が膨大な場合は出張買取も行っております。まずはご相談ください。

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投稿者:taguchi

マイケル・ジャクソン グッズ1

「キング・オブ・ポップ」の名をいただくスーパースター中のスーパースター・マイケル・ジャクソン。日本国内でも彼を熱烈に愛する人々は多く、今回のお客様からは彼に関するグッズ・雑誌などを多数お譲りいただきました、ありがとうございます。

マイケル・ジャクソン グッズ2
マイケル・ジャクソン グッズ3
マイケル・ジャクソン ファンクラブ会報表紙

その中でも貴重な、日本のオフィシャルファンクラブ「MOON WALK」の会報をご紹介します。同倶楽部はMJJ Productionsの公認を受けて活動。会報「We’ve got changed」(後に「Changed By Michel」に誌名変更)は、1988年から13年間にわたって118号が刊行されています。今回は創刊号から2000年6月の113号までをお譲り頂きました。今回記事執筆にあたり、同ファンクラブを振り返るサイトを拝見させていただいたのですが、この時期パソコンの保有率が高まり、多くの情報がインターネットで入手できるようになったのが会報をきゅうしした理由だったとのことです。確かにこの時期、Windows95の発売以降爆発的にPCが普及し、ダイヤルアップからADSLに移行し、世界中の情報に個人がアクセスでき、同時にホームページ(個人サイト)などで個人が発信できる時代が到来していました。逆にいえばパソコンもインターネットも一般的ではなかった時代から、13年間にわたってこうした「好き」という思いで活動を継続されたことに敬服せずにはいられません。

ファンクラブ会報内容1
ファンクラブ会報内容2
ファンクラブ会報内容3

そういう事実と共にマイケル・ジャクソンの生涯を振り返ると、2000年前後に世界の人々がインターネットで繋がったのと同じことを、1980年代の彼は歌の力によって成し遂げていたなと感じます。彼を語るならばそれこそ一冊の本でも足りないでしょうが、あえて断片を抜き出すとして欠かせないのは、やはり1982年末に発表されたアルバム「スリラー」とその表題曲「スリラー」のミュージッククリップでしょう。華麗さの中にゾンビという退廃感あるテーマを組み合わせたストリートダンスの見事さ、短編ホラー映画のようなスパイスの聴いた構成に、そのビデオを観た誰もが魅了されました。おそらくMOON WALK会員の少なからぬ方も「スリラー」をきっかけにファンになったかと思います。

創刊号 We’ve got changed

ファンクラブ会報内容 VOL.1表紙

88年6月発行。年末の来日公演決定のニュースのほか、87年来日時のパンフの在庫や、各出版社のマイケル関連書籍の情報なども掲載。マイケルについての情報誌としての役割が高いようです。

Vol.42/43

ファンクラブ会報内容 VOL.42、43表紙

5年目突入直前の1992年の春、「We’ve got changed」から「Changed By Michel」へと会報名を変更。ファンクラブメンバーの投票によって決まったようです。

Vol.51・52

ファンクラブ会報内容 VOL.51/52表紙


92年の来日特集号。日付の入った表紙写真、結構このショットをおさめるだけでも大変だったのでは?

古書店三月兎之杜では様々なアーティストのグッズ、会報などを買取させていただきます! まずはご相談ください!!

詳細に関しましては、文化・教養・趣味の本買取ページをご覧ください。

投稿者:taguchi

1984年に創刊された音楽雑誌「PATi-PATi」を買取させていただきました、ありがとうございます!
先日中森明菜のテレカ記事でも書きましたが(参考リンク)、1980年代前半から中盤にかけての女性アイドル界は、様々な個性や才能による多様化とグループデビューによる大規模化の波がありました。

パチ-パチ創刊号から1年分の表紙

同時に男性アイドルについても「たのきんトリオ」や「少年隊」「シブがき隊」などのグループ化が進んでいます。また、従来通りロックやニューミュージック歌手の人気が出て、結果的にアイドル化していくケースも多くありました。とにかく男女・ソロ・グループを問わず、アイドルデビューのハードルが下がった分、何かしらの個性を先鋭化させてインパクトを稼がないと、あっという間に埋もれてしまう時代でもありました。

パチ-パチ創刊号表紙
パチ-パチ創刊号 チェッカーズ記事

そんなさなか、1983年にデビューした「チェッカーズ」は、ファニーなルックスと本格的な音楽性で、従来のバンド路線ともアイドル路線とも異なる存在でした。当時ロックやフォーク音楽を中心に扱っていた「ギターブックGB」は、当時の編集長はアイドル寄りのチェッカーズを扱わない方針としたそうです。しかし、同誌副編集長がそれに反発し、本誌とは別路線の雑誌を創刊することになりました。それが「PATi-PATi」だったと言われています。「PATi-PATi」創刊号の最初のページには、「ゲーノー界、ニューミュージック界、アイドル、アーティスト」といった「枠にとらわれない」、「ニュー・アーティスト」を応援する旨が宣言されています。
余談ですが、この髪型、校則の厳しかった学校の抜け道になって、当時の男子学生の間で大流行しましたね。「髪が耳にかからない」という校則を見事にクリアしているからです。

パチ-パチ創刊号前文
パチーパチ創刊号前文2

本当にPATi-PATiの創刊経緯にチェッカーズが絡んでいたのかは不明です。しかし84年8月の創刊号はまさに彼らを中心とした構成となっていました。もちろん雑誌という関係上、チェッカーズだけでなく、多くの新人男性アーティストを取り上げる内容となっています。また、新創刊というスタイルは、デビュー間もない彼らの上の世代がいないということにもなります。恐らく若い世代であろう編集者たちもそうですが、掲載されたアーティストたちも、伸び伸びと自分を表現することができたのではないでしょうか。芸能界、特にこのころはまだ年功序列的な因習なんかもあったはずです。そこから距離を置くことができたという点でも、本誌の功績は大きかったのではないでしょうか。

パチ-パチ創刊号目次
創刊号のメンバーたち。やはり「アイドル」と呼ぶのはちょっと違う面々ですね。
パチ-パチ2号表紙
創刊2号の表紙は吉川晃司。この年の2月に『すかんぴんウォーク』(同時上映は『うる星やつらビューティフル・ドリーマー』!)の主演とその主題歌『モニカ』で鮮烈なデビューを果たしています。
パチ-パチ創刊号 記事1
先日(記事執筆時2023年10月)ご結婚されたしょこたんこと中川翔子の父親・中川勝彦。創刊号ほかほぼレギュラーペースで登場しています。写真の通り中性的な顔立ちでで、しょこたんはしっかりとお父さんの面影を受け継いでいますね。実際今風のメイクをしたら同じ顔になるのでは? 84年といえばちょうどその10月から『超力ロボ ガラット』が放映開始されるタイミングです。
パチ-パチ創刊号 記事2
パチ-パチ 86年12月号目次

86年12月号の目次。女性アーティストの比率も増え、総合音楽誌的な方向になってきたと思われます。この後発行元はソニー・マガジンズに名前を変え、90年代初頭のバンドブームを支え業績を伸ばします。しかしバンドブームの終焉と共に音楽雑誌全体が低迷。母体だった「ギターブックGB」は「Gb」に誌名変更した後2003年に休刊。ソニー・マガジンズは音楽専門チャンネル「MUSIC ON! TV」を運営する「エムオン・エンタテインメント」となるなど紆余曲折を経ます。しかし「PATi-PATi」も2013年10月に休刊。誌名は同月開始の「MUSIC ON! TV」内の番組名に引き継がれました。

パチ-パチ創刊号から1986.12まで

やはり雑誌を時系列に並べるだけで、当時の音楽誌の流れが伝わってきます。こうした感覚は単行本などにまとめられるとなかなか実感することができません。

古書店三月兎之杜では、各種音楽雑誌を買取させていただきます。あなたの家の本棚に眠っている雑誌は、貴重な資料となる可能性があります。まずはご相談ください。

雑誌大量買取

アイドル雑誌も積極的に買取を行っております。詳細はアイドル雑誌買取ページをご覧ください。

アイドル雑誌
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投稿者:taguchi

日本の古寺・仏像DVDコレクション

刊行データ

創刊日2011年01月06日
刊行終了日2013年08月27日
刊行形態隔週刊
完結号70号

デアゴスティーニ社のパートワークは、毎号付属する単品アイテムをコレクションできたり、分割されたパーツを集めることで大型アイテムが完成したりと様々な楽しみ方ができるのが魅力です。その中のコレクション系の一つとなるDVDマガジンシリーズは、毎号付属のDVDとその詳細な解説ノートを組み合わせたシリーズ。好みにあわせて各号からつまみ食いすることもできるので、コンプリートへのプレッシャーもなく、人気のアイテムです。
ですが今回はしっかりとそのDVDシリーズをコンプリートされたお客様より、全巻セットかつ応募者特典となるDVDラックも含めたフルセットにてお譲りいただきました。つまみ食いOKと言ったそばからですが、やはり買取査定でもこうしたフルセット状態は高く買取させていただきます。
【追記:全70巻揃の参考買取価格:6,000円。最新の買取価格は『買取価格表』をご覧下さい

日本の古寺・仏像DVDコレクション 冊子

今回お譲りいただきました「日本の古寺・仏像DVDコレクション」は、各号ごとに国内の名刹古刹の古寺や仏像を映像化。全体のの佇まいから細部のディテール、伽藍などの建築物はもちろん、庭園の様子などをDVDに収録。さらに付属の冊子では全体の配置などを俯瞰できるCGなど、単なる写真集ではなく、学術資料としてもすぐれた資料になっています。もちろんなかなか現地に行けない人が手軽に各地の名刹を楽しんだり、逆に過去に行った方がその体験や思い出を反芻できるなど、様々な楽しみ方があるはずです。

また知識面についても、冊子を資料として読むことでさらに深く知ることが出来ます。知識があることで、実物を見たときに趣があるものになりますので人気があるシリーズなのも納得がいきます。

古寺・仏像 DVDラック

また、今回あわせてお譲りいただきました、応募者サービスである専用桐製DVDラック。組み立てるとおよそ幅や高さが60cm、奥行き20cmの標準的な家具サイズとなり、DVD全巻を収納できます。何より天然の桐製というのが古寺・仏像にマッチした雰囲気を醸し出してくれる逸品です。こちらは創刊号から55号までの応募券を送ることで入手できました。


古書店三月兎之杜ではデアゴスティーニほか、各社のパートワークアイテムの買取大歓迎です! もちろん全巻揃っていなくとも、途中までなどでも買取いたします。ぜひご相談ください!!

詳しくは、古書店三月兎之杜のデアゴスティーニ買取のページを是非ご覧ください。

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投稿者:taguchi

中森明菜テレフォンカードトップ画像

1982年にデビューし、90年代以降はその圧倒的な歌唱力で「歌姫」の座を不動のものとした中森明菜の未使用テレホンカード多数をお譲りいただきました。ありがとうございます!  今回は彼女がデビューした80年代を中心に、いち個人の視点から見た目まぐるしいアイドル事情の変化と、その中である意味自身を貫いた中森明菜という存在について触れてみたいと思います。なお、本記事では敬称略とさせていただきました。

中森明菜テレフォンカード1

アイドルの当たり年とも言われた1982年に「スローモーション」でデビュー。同期の女性アイドルには小泉今日子、早見優、松本伊代、三田寛子、堀ちえみ、石川秀美ほか。現在も活躍している方も多いですね。

80年代前半

1980年、山口百恵の引退と入れ替わるように松田聖子がデビューします。年代が変わるのと同じようにアイドルが百花繚乱する、新たなアイドルの時代が訪れました。百恵以前のアイドル像への原点回帰ともいえるスタイルで、文字通り王道ともいえるポジションを確立します。そうして松田聖子が再度切り拓いた道を多くの新人が追随する中、中森明菜は聖子のカウンター的な立場で登場します。

中森明菜テレフォンカード2
中森明菜テレフォンカード3
中森明菜テレフォンカード4

聖子と明菜はライバル関係というか、実際にアイドルファンも聖子派と明菜派のように分けられる関係にもなりました。実際に光と影、陰と陽のようなかたちで80年代前半のアイドルムーブは動いていたように思えます。もちろんそれらは事務所の方針であったり、VS構造にしたがるアイドル雑誌の思惑なども多分に絡んでいたと思います。二人を軸として、例えば小泉今日子はその表現力によって聖子・明菜トップ2の両面を併せ持ち、あるいは早見優は帰国子女としてその英語力を前面に押し出すなど、同時期のアイドルたちは様々な魅力や技能で各人のポジションを確立していきました。80年代前半はアイドル多様性の時代の始まりといえるかもしれません。

80年代後半

中森明菜テレフォンカード5

こうしたアイドル円熟期になるかと思われたムーブは1985年、おニャン子クラブのデビューによって一気に吹き飛ばされます。彼女たちの魅力はもちろん集団であることで未熟さをカバーするパワーや若さといえますが、やはり出演番組が公開生放送だったことによる親近感にあったと思います。一方この激動を見越していたかのように、松田聖子は結婚・出産・そしてアイドル復帰と、新しいアイドルのかたちを自ら提案。一方で明菜は様々なアーティストからの楽曲提供を受け、歌手としての自身を研ぎ澄ましていくかのように活動を先鋭化させていきます。

90年代

中森明菜テレフォンカード6

90年代に入ると聖子はSeiko名義でアメリカデビューを果たすほか、自身で作詞・作曲も行い、セルフプロデュース活動へとシフトしていきます。一方で明菜は楽曲活動とあわせて映画・ドラマにも多数出演。特に安田成美とのW主演となった『素顔のままで』は、米米CLUBによる主題歌「君がいるだけで」とあわせ、大ヒット作品となりました。

00年代~

中森明菜テレフォンカード7
中森明菜テレフォンカード8
中森明菜テレフォンカード9
中森明菜テレフォンカード10
中森明菜テレフォンカード11
中森明菜テレフォンカード12

明菜の歌手活動のもう一つの軸として特筆すべきカバーソング集「歌姫」も1994年にスタート。その後00年代に入ってシリーズを重ね、他のアーティストも多数のカバーソング集をリリースする先駆けとなったともいえます。「歌姫」の曲はいずれも単なるヒット曲のカバーではなく、明菜自身の血肉とし、とてつもない緊張感をもった歌として出力されている印象があります。個人的には私自身村下孝蔵のファンであることもあり、「歌姫3~終幕~」収録の「踊り子」がよいですね。ただ、この曲のよさというのはオリジナルの表現を突き詰め、膨らませるというより極限までそぎ落としたかのような表現が印象的です。まさに「狭い舞台の上でふらつく」様子が目に浮かぶようなアレンジです。それは儚く、同時に喉元に刃を突き付けられるようなソリッドさを感じます。村下孝蔵によるオリジナルの原曲も曲中の男性目線の哀切あふれる曲でしたが、このカバーは女性目線で、終焉を迎える恋を歌い上げています。

中森明菜テレフォンカード13

現在(2023年秋)は充電期間から開けた……のかな? といった雰囲気で、じわじわと活動再開の気配を感じます。今後の活躍が楽しみです。

古書店三月兎之杜では、テレホンカードのほか各種アイドル雑誌やグッズの買取もお待ちしております。

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投稿者:taguchi

真宗DVD集合

浄土真宗の教義や各種史料を電子化したDVDを多数お譲りいただきました、ありがとうございます。親鸞聖人を改組とする浄土真宗関連の教学や各種書籍・資料・記録を電子化・PDF書類化して収録しています。多くは主に学問研究用としての資料ですね。多くの原本は明治以降、印刷技術が発展してからまとめられたものですが、現在となっては希少なものも多く、紙の劣化なども深刻なものとなっています。

佛教大辞典フライヤ
真宗大系付属冊子

電子化にあたっては高性能カメラで原本をデジタル撮影。1巻1巻が分厚い書籍数十巻分、1万ページを軽く越えるようなボリュームも、DVD-ROM一枚に収めています。

発行されたのは2010年代中盤ですので、だいぶストレージには余裕ができていた頃ですが、現在なら今回紹介した5点全てをタブレットに入れて持ち歩くことも可能ですね。

誌面構成などは原本を再現しつつ、文面をテキストデータ化することで検索機能に対応、さらに拡大機能にも対応していますので(研究家や年配の人にはありがたいですよね)、より学術研究が捗るようになっています。

佛教大辞典フライヤ2

出版元の方丈堂出版は京都にあり、宗派を問わず各種仏教関連の書籍・電子刊行物をリリースしています。また、出版事業のほか掛け軸や古書など美術品修復なども手掛けています。


電子書籍の黎明期とも言われる2010年代中盤に、検索機能まで付いているDVD書籍を発行しているのは先見性を感じられます。

どの家庭でも再生しやすいDVD媒体を選ばれているところが、読者のことを考えられている証拠ですね。

真宗大系

真宗大系パッケージ1
真宗大系パッケージ内容

眞宗典籍刊行会 編・刊。浄土真宗における教学の集大成。全三十六巻・目録一巻収録。

続眞宗大系

続眞宗大系パッケージ
続眞宗大系パッケージ2

眞宗典籍刊行会 編・刊。二十巻+別巻4冊。昭和11~19年刊行。

望月 佛教大辞典

望月 佛教大辞典パッケージ1
望月 佛教大辞典パッケージ2

望月信亨:著。テキスト化は3年越し! 全十巻を収録。

真宗全書

真宗全書パッケージ1
真宗全書パッケージ2

蔵経書院:刊行、妻木直良:編纂。全七十四巻(PDF38,293ページ!)を収録。

真宗史料集成

真宗史料集成パッケージ1
真宗史料集成パッケージ2

真宗史料集成委員会:編。教化本、伝記、寺誌、明治・大正期の記録・論説集。全十三巻を収録。

真宗史料集成 内容紹介
望月 佛教大辞典 操作マニュアル1

三月兎之杜では各種仏教書籍・史料の電子版はもちろん、書籍版も喜んで買取いたします。ぜひご相談ください!


古書店三月兎之杜では仏教書を高価買取しております。
詳しくは、古書店三月兎之杜の仏教書買取のページを是非ご覧ください。

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投稿者:taguchi