二玄社より発行されました『中國璽印集粹』全16冊を買取いたしました。この度は三月兎之杜にお任せいただきありがとうございます。
1997年に350部のみ発行された書籍で、タイトル通り中国で発展してきた璽を集め解説されている歴史書となっております。日本の印璽もまたルーツをたどれば中国から来ており、どのように文化が発展してきたかを知る貴重な手掛かりにもなっています。
文字の文化が発展して印鑑が出来、文書の証明として活用されていきました。文化形成を追うという体験が出来て本当に面白い書籍です。
こんな精巧に作られた璽が1000年以上前に存在していたのですから、人間の文化形成能力の早さに驚かされます。漢字の形成も時代によって異なるので着目すべきポイントになっています。
書道は文字を突き詰めて研鑽されているので、文字の歴史を紡いでいる芸術の分野だけに留まらないと改めて感じております。文字の美しさ一つをとっても、歴史ある文字を現在の技術で表現されているのですから当然かもしれません。
文字文化は国によって異なりますが、日本では文章に使用する文字が多い国であると言われております。漢字、平仮名、片仮名、ローマ字・・・と意識しなくとも使用する文字は多数あり、文字に対する受け入れやすさは既にあるのかもしれません。書道は入りやすく奥は極めて深い芸術分野だと思いますので、ぜひこれからも発展していってほしいものです。
古書店、三月兎之杜では篆刻・書道専門書の買取を行っております。