『ホフマン全集』を宅配にてお売りいただきました(全9巻・全11冊揃)/創土社/徳島県徳島市より)

『ホフマン全集』(/全9巻全11冊揃/創土社を徳島県徳島市より宅配にてお売りいただきました。

 

E.A.T.ホフマン、ドイツ語読みで「エー・テー・アー・ホフマン」、略さずに書くと「Ernst Theodor Amadeus Hoffmann」と書き「エルンスト・テオドール・ヴィルヘルム・ホフマン」と読むそうです。
と、名前の紹介はさて置き、彼は1776年~1822年と短命でした。作家・作曲家・音楽評論家・画家・法律家と多彩な分野で才能を発揮し、現在では後期ロマン派を代表する幻想文学の奇才として有名です。

 

今回は、読んだことのある「砂男」という作品について、怖過ぎて面白かったので、ざっくりと自分での解釈ですが、紹介させていただきたいと思います。

 

「砂男」の主人公は、ナターナエルという少年で、子どもの頃から怖い話ばかり聞かされて育ちました。 『遅くまで寝ないでグズっていると、砂男が眼に砂をこすり付けに来るよ。だから、早く寝なさい。」というのが乳母が寝かせつける時に使う常套句でした。ある日、乳母の女性に「砂男ってなに?」と尋ねると、 「あれは恐ろしい男で、子どもたちがお寝んねしないで駄々をこねていると、そこへやって来て目ン玉の中に砂を一掴み入れてくる。そうして目ン玉が血だらけになってギョロッと飛び出すと、それを袋に入れて、半月の夜に自分の子どもらの餌食に運んで行くんだよ…。」
この話を聞いたナターナエル少年は慄然とします。なぜなら、毎夜・毎夜、ナターナエル少年が寝付く時間になると、階段をギシギシと揺らす訪問者の気配があったからです。

 

 

怖すぎる。怖すぎるますね。そしてグロテスクです(笑)
自分も幼いころ、「◯◯しないと、△△が来るよ。」などと言われましたが、子どもの想像力を侮っては行けません。ちょっと怖がらせて寝かしつけられればいいと思って親はそういったことを言うかもしれませんが、子どもの中ではドンドン・どんどん恐怖の想像は膨張し、まだ世間を何も知らない子どもの中では異音・影などが全てその恐怖と結びついてしまいます。
もし、お子さんをお持ちでこのブログをお読みなっている方がおられましたら、そのような注意の仕方はやめてあげてください(笑)

訪問者の正体は読んでみてください。そこで話は終わりません。まだまだ「砂男」の話の序章に過ぎません。

緊迫したシーンでは普通、無駄な描写は省くものだと思っていましたが、このホフマンの作品の場合は長く抽象的な修飾語を過剰なまでに繋げて、いつまでも緊迫したシーンが終わりません。
いやぁ~、こんなにも尖った作品が19世紀にあったんですね。

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