川端康成全集と川端康成関連本多数をお売りいただきました(岡山県倉敷市より)

岡山県倉敷市より、川端康成全集と川端康成関連本多数をお売りいただきました。

 

せっかくなので、大学時代に読んだ「千羽鶴」の話でも書こうと思います。

鎌倉の円覚寺の茶会で、今は亡き情人の面影をとどめるその息子、菊治(この物語の主人公)と出会った太田夫人は、お互いに誘惑したとも抵抗したとも覚えはない夜をともにします……。
なぜ、情人の面影があるかというと、亡き不倫相手の成長した子どもだからで……。その、愛した人の面影を残すその青年に惹かれ始めた太田夫人の愛と死を軸に、美しく妖艶な夫人を志野茶碗の精のように回想する青年が、夫人の娘とも契る物語です。

 

 

ざっとこんな感じです。

感想としましては、まぁー、イラッとさせられました。(笑)
しかし、文面からここまでイラッとさせられる、川端康成にはやられました。
倫理観を一切まとわず耽美を極め出てくる人物たち。まず、これにイラッとしましたね(笑)
遠慮がちに振る舞いながらも、個々が個々の欲望を一歩一歩、着実に達成していき、公開しているような素振りを見せておきながらも一切学習しない。にもかかわらず、川端康成が使う言葉や描写・表現が美しく、ついつい引き込まれて読み進めてしまう。魔性の作品だと思います。(笑)

 

 

幸か不幸か、続編である「波千鳥」は、川端康成が執筆中のほんの僅か、席を立った合間に盗難にあい未完に終わっています。川端康成は最終的にどう終わらせるか述べていますが、実際、作家がものを書き始め気持ちが乗ってきたら、書いている途中でその気持は二転三転するもの。
ウィキペディアに「文子が鉱山の売店で働いているところに菊治がやってきて、二人が再会するところで結末を迎えることになっていたという。川端はその部分について、「あそこの山の中で心中させることを考えていたんです」とも述べている。」が、これが正解だと思っていないのは自分だけではないはずだと思います。

 

 

今回、お売りいただきました川端康成全集の他に川端康成に関するご本。
お売りいただきましたお客様は大変、川端康成のことが好きだったんでしょう。1箱丸々、川端康成の関連本でいっぱいでした。
お売りいただきました全集に対して、その作家と同じ作家の特集本や自伝・雑誌・またはその作家に対して書かれた考察のご本などをお持ちでしたら、その全集の買取額にプラスαして買取させていただいております。
やはり、その作家が好きで全集をお持ちでしょうから、関連本も数冊ではありますがお持ちだと思います。もし、せっかくお譲りいただけるのであれば、関連本などもご一緒にお譲りいただければ幸いです。
 
 

 

 

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