『フローベール全集』( 全10巻+別巻 全11巻揃/ 筑摩書房)を愛媛県松山市より宅配にて買取させていただきました。有難うございました。
医師の息子として生まれた「ギュスターヴ・フローベール」は、「てんかん」の発作を起こしたことをきっかけに文学に専念すると決めたそうです。そして彼の作品は作者の主観を排除し、客観的で精密な文体を通じて、作中の人物に自己を同化させてることを信条としていたそうです。
有名過ぎる代表作の「ボヴァリー夫人」は、1850年代に出版され、公衆道徳と宗教を冒涜するものと見なされ、裁判にかけらた作品です。読んだことがある方ならお分かりになられるかもしれませんが、”ぶっ飛んでる”作品だと自分は思います。
主人公の女性が夢のような結婚生活に憧れて田舎町の医者と結婚するも、夫にも移り住んだ街にも失望し、しかし描いていた夢が諦めきれず不倫をし、それでも満たされない心を補うべく贅沢な買い物をしまくります。読み進める中で、主人公の女性の身勝手さに唖然とし、その医者の旦那との間にできた一人娘の行末が憐れで仕方なくなって参ります。人の人間の性と業について考えさせる作品です。これが読み物として出版された1856年も今も、男と女の戯れは、いつの時代も世の中の関心事なのです。
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