「手塚治虫作品集」など出張買取(群馬県高崎市)


群馬県高崎市にて本の出張買取をさせていただきました。有難うございました。

ご依頼者様は手塚治虫や藤子・F・不二雄のコレクター様で、各タイトルお揃いで置いてありました。

中でも「手塚治虫作品集」が全8巻揃っており、大変貴重なご本でしたので、しっかりと査定させていただきました。
この作品集が全巻揃っているは珍しく、1巻の「ハトよ天まで」は手塚治虫の中でも隠れた名作と自分では思っておりますので、これが作品集のスタートになっていることに感激した次第です。手塚治虫の中で好きな作品はブラックジャック・ジャングル大帝・バンパイア・火の鳥と挙げられるのですが、それに負けないくらいに「ハトよ天まで」自分の中では名作です。

この「ハトよ天まで」は、自分は学生時分に読みましたが、一漫画として子供が読むものとしてはかなり難しい作品ではないかと感じおりました。そこで今回ブログを書くにあたって調べてみますと、初出は産経新聞(旧:サンケイ新聞)での新聞連載(1964年~1967年)となっておりました。どうりで子供向けには書かれていない訳です。人間関係や物語が複雑な構成で、話があっちにいったりこっちにいったり、更に複雑にしているわけだと過去の記憶と辿りながら納得しました。このようにわざと話をあちらこちらに飛ばすのには新聞連載ならでは利点を使った理由が天才手塚治虫にあったんでしょうねそのあちらこちらに振り回された話が徐々に1つに収束されていく手腕は、これが手塚治虫の作品なのか!?という驚きがありました。
漫画は単行本でまとめて読むのも面白いと思いますが、やはり、連載物はリアルタイムで毎週・毎月読むのが面白いのかもしれません。

話を「ハトよ天まで」に話を戻しますと、派手さに欠けた作品ではありましたが、展開がドラマチックだったりするから最後まであっと言う間読めてしまう作品でした。ラストについては、昔話としてとらえると、賛否両論分かれるでしょうけど、自分はあの終わり方好きです。好きな作品に挙げる理由もラストの展開のお陰かもしれません。ラストが気になる方はぜひ読んでみてください。最近の漫画の構成に慣れてしまっていると、読みにくい作品かもしれませんが、「ハトよ天まで」の世界に入ってしまったら、気づけばラストを迎えています。
 

弊店は古書店ということで、漫画や雑誌などは買わないと思われているかもしれませんが、希少なご本には正しく価値をお付けさせて頂きますのでご安心下さい。
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