今回は現在も各地で個展が開催されるなど活躍中の大竹伸朗に関しての書籍をお譲りいただきましたので、ご紹介したいと思います。
大竹伸朗は1655年東京生まれ。大田区南六郷で育ち、多摩川沿いをはじめとする各地を原風景としつつ、当時アメリカから輸入されていた海外ドラマやアニメなどに影響を受けています。こうした放送を観ることができたのも都内生まれの強みですね。
小学校では漫画家を目指し、練馬に転居後は虫プロに絵を持って通い、スタッフから指導を受けるなど、今でいうポップカルチャーやオタク文化などに早い時期から慣れ親しんでいたようです。
中学時代は兄の影響で洋楽や海外のファッション、アートに影響を受け、独学で油絵を開始。高校時代もサッカー部に入りつつ絵画教室に通ったり現代美術への傾倒を深めていきました。その後武蔵野美術大学に入学し、途中休学して海外にも渡航してアーティストとの交流も深めます。復学後もアート活動と平行して音楽活動やロトリングイラストコンテスト最優秀賞など実績を重ねます。
卒業後はロンドンに滞在して現地のアーティストとサウンドパフォーマンスを行い帰国後も音楽ユニット『JUKE/19.』を結成しアルバムなどをリリース。コラージュ作品をメインに個展を開き話題となります。
そうした活動のさなか、京都を訪れて「日本景」について考察するようになります。東京出身の氏ならではの視点もあったものと推測できますね。その影響か1988年から奥様の実家がある愛媛県宇和島市に活動拠点を移します。以後は国内外で様々な活動を展開。コラージュにとどまらず版画や絵本をリリース、個展のほか音楽活動などでも様々な表現を繰り広げていきました。
2009年には香川県直島に自身の美術作品であり銭湯である「I♥湯」をオープン。2019年から5年にわたって行われました愛媛県松山市の道後温泉本館の保存修理に際しては、工事のためのテント幕にカラフルなビジュアルを提供し話題となりました。
自身のみならず娘である大竹彩子、大竹笙子もアーティストとして活動するなど、今なおその影響を拡大し続けている大竹伸朗。絵本などの多数の著書に加え、「SO 大竹伸朗の仕事 1955-91 」(1991:UCA宇和島現代美術)「大竹伸朗 全景 1955-2006」(2007:grambooks)などの作品集が人気です。
古書店三月兎之杜では、ただいま美術・建築とデザイン関係書籍の買取を強化しております。 建築・美術関係の作品集の買取も大歓迎! 大量買取、高額買取についてはご自宅に伺っての出張買取で対応させていただきます。まずはお気軽にご連絡ください!