アニメ雑誌買取事例|月刊『ニュータイプ/Newtype』 1986年~1989年|1980年代

月刊『Newtype』 86年~89年36冊 角川書店 トップ画像

1985年に創刊され、現在も発行され続けている角川書店の『ニュータイプ/Newtype』バックナンバーをお譲りいただきました、ありがとうございます! 

今回お譲りいただいたのは創刊の翌年の1986年4月号から1989年6月号にかけての36冊となります。86年4月号といえばちょうど創刊から1年が経過し、初期の試行錯誤段階が終わった時期。そしてこちらも今なお連載中の『ファイブスター物語』の連載がスタートした号ですね。当時のアニメファンにとっては『ニュータイプ』の創刊も衝撃でしたが、同じくらい『ファイブスター物語』の登場もショックでした。

月刊『Newtype』 86年

『ニュータイプ』の創刊号の発売日は85年3月10日、まさに同月に放送開始した『機動戦士Zガンダム』の主役メカ「ガンダムMk-II」が表紙を飾りました。明らかにアニメ本編よりも圧倒的に作画カロリーの高いそのビジュアルにまず衝撃を受け、そして記事中にも多数配された数々の描き下ろしカットに「とんでもないアニメ誌ができた」と感じたものです。

もちろんそれまでのアニメ誌でそうした描き下ろしカットが皆無だったわけではないのですが、やはり本編準拠のおとなしめのイメージでした。むしろクセの強いカットは『アニメック』や『OUT』といったマニア誌における、イラストレーターのネームバリューを全面に出したケースに多かったように思えます。

ですので『ニュータイプ』の誌面構成は何かそういった「一線」を越えてしまったものを見るような印象でした。

月刊『Newtype』 87年

そして『FOOL FOR THE CITY』を経てスタートした『ファイブスター物語』も同じくらい衝撃でした。正直最初はそれまでのテレビアニメのコミカライズの大規模なやつだと思っていたんですね。それもあって初期は『重戦記エルガイム』にいちいちなぞらえてストーリーを追っていました。なので第2話あたりまでは何となく読んでいたのですが、やはり第3話で「この作品はそんな枠に収まるものじゃない」と気づき恐怖にも似た感覚を覚えましたね。

そこからすっかり魅了されて単行本を追うだけですが、今現在まで追いかけています。『ファイブスター物語』は今回のバックナンバーの中でも時折表紙を飾っていますが、連載開始号では『ZZ』に表紙を譲っているのはアニメ誌として仕方ないとしても、最初の表紙は9月号のナイト・オブ・ゴールド。おそらく第1話(単行本1巻)のクライマックスにあわせての起用と思われます。

月刊『Newtype』 88年

一方でこの86~89年という時期は、80年代前半は毎日のように放送されていたロボットアニメが急速にその数を減らし、ついには玩具展開と直結した『トランスフォーマー』『マシンロボ』以外は、サンライズものとその他数本という状況まで減少します。これは玩具会社の相次ぐ倒産と家庭用ゲーム機の普及による男児向けおもちゃの規模縮小、さらにOVA作品の台頭により玩具会社によるスポンサード以外の製作費回収手段が確立していった時期でもありました。偶然もあったかと思いますが、『ニュータイプ』はアニメの歴史の節目ともいえるタイミングに登場していました。とはいえ今回の歴代の表紙を俯瞰しますとまだロボットアニメ、SFモノアニメのメカやキャラクターが主流ですね。ただ、題材となった作品数自体はかなり限定されていることがわかります。表紙に並ぶ当時注目の作品群などは、時代を写す鏡にもなっていますね。

月刊『Newtype』 89年

古書店三月兎之杜では、『ニュータイプ』『アニメディア』『アニメージュ』はじめとする70年代~90年代のアニメ誌のバックナンバーの買取をお待ちしております! 当時を顧みる優れた資料であると同時に、『ニュータイプ』のように表紙が一つの作品であったりと魅力がちりばめられています。大量の場合はご自宅までうかがっての出張買取も承ります、まずはご連絡ください!
詳しくは、古書店三月兎之杜の雑誌買取ページをぜひご覧ください。

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