古神道の本買取事例『友清歓真全集』 八幡書店

友清歓真全集 全8巻揃 八幡書店 トップ画像

明治生まれの宗教家・友清歓真の全集(全8巻揃)をお譲りいただきました。出口王仁三郎らによる大本教に所属。後に袂を分かち、自ら霊学の実践団体「格神会」(後の新宗教団体「神道天行居」)を設立。全集第1集に収録されている『霊学筌蹄』は、霊学の古典とも称され、三島由紀夫の『英霊の声』にも影響を与えるなどしています。

当初は雑誌「東亜評論」を発行するなどの政治運動をしていましたが、霊的方面に目覚め、密教や神道を修行し、たびたび山籠もりをするようになります。
大本教の政治的主張に共鳴し、浅野和三郎を介して大本教へと入信。機関紙の主筆となるなどその才覚によって浅野と並ぶ幹部として活躍していました。この時期に著した『皇道大本の研究』は、第一次事件前の大本の教義や当時の雰囲気を伝える貴重な一次資料でしたが、後に友清が離反して反大本の急先鋒となったことで、大本からも
天行居からもその存在をないものとして扱われることになります。同書は近年の復刻で再評価されます。

大本脱退後は、明治時代の神道家・本田親徳の弟子である長沢雄楯より本田の教えを学びます。長沢は出口王仁三郎の師でもあり、友清は大本を批判する『乾坤一擲』や『事実第一』などを表します。また、同じく本田の弟子の佐曽利清からは本田直伝の鎮魂法を学び『鎮魂帰神の原理及び応用』を表します。こうして大本批判のみならず独自の研究を進め、「格神会」結成に至りました。この時期に『鎮魂帰神の極意』『神仙霊典』などを表しています。

以後も格神会を「天行居」へと発展させつつ神道霊学の名著『霊学筌蹄』、その事実上の続編とされる『天行林』を著します。ほかにも『闢神霧』『古神道秘説』などを発表します。

友清歓真全集 全8巻揃 八幡書店 

今回の八幡書店の全集は1985年から1989年にかけて編纂されたものとなります。大本批判などの著作は除き、友清自ら立ち上げた格神会以降の著作や、本田親徳の遺稿や自身(磐山)の手記や語録なども収録しています。当全集と、同じく八幡書店からリリースされている『幽冥秘録 神仙霊典』そして『皇道大本の研究』などの著作とあわせることで、友清の歩みが俯瞰できるでしょう。

古書店三月兎之杜では友清歓真をはじめとする神道の各種研究書の買取ご相談をお待ちしております。大量買取にはご自宅に直接伺っての出張買取を承り中、まずはお気軽にご相談ください!
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