昭和60年代に高尾義政がまとめました「算命学」の教科書をお譲りいただきました。古書店『三月兎之杜』にお任せいただきありがとうございます。
算命学とは年・月・日の干支暦や陰陽五行、占星術を土台とする運命学の一流派の学問です。昭和50年代から有名となった天中殺や四柱推命といった言葉は、算命学に基づくものです。●●占いやテレビタレントの占術なども、「運命天中殺」や「十二大従星」、「六十干支」など、算命学を元にした理論と法則によって形成されるものです。
算命学の発祥は中国の春秋戦国時代と言われています。その後始皇帝の中国統一によって、算命学は王朝お抱えの学問となりました。そして各王朝が滅びても、占い術師が一子相伝で延々と伝えられてきたということです。そして第二次世界大戦後の共産党革命によって、その時の伝承者だった呉仁和が日本に亡命。算命学の理論は高尾義政に伝承されました。
高尾義政は「学問は大衆の中に根差してこそ、初めて真の学問たり得る」という信念のもと、一子相伝とされた算命学理論を人々に公開します。そしてそれを広める場として高尾学館を設立しました。それが昭和61年(1986年)。今回お譲りいただきました「算命学」が発行された年ですね。義政による「算命学Ⅰ」序文によると、「算命学じたいは自然学そのものであり、当たり前のことしか考えていないのです」「その当たり前のことを、現代人は意識することなく過ごして気づかないのです」「運命の勉強をすることは、自然の法則を学ぶことに他ならないわけです」と紹介しています。
個人的な印象としては、算命学はもちろん占いの範疇であり「当たるも八卦、当たらぬも八卦」という感想はありますが、干支や五行などによる裏付けを持っているのは強みがありますね。そういう意味では単なるオカルティズムとは一線を画す、一つの学問系統であるといえるでしょう。もちろん算命学による結果が正しいと判断するものではありません。そもそも普通の大学でやってる学問も、未来予測的な研究も必ず結果を的中させるわけではありませんからね。
「算命学Ⅰ」~「算命学Ⅷ」は昭和61年発行、高尾学館で教科書として使用されている書籍となります。チェックペンによるマークがあったりと、教科書の使い方はどんな学問でも共通ですね。
「算命学 心技篇」の上下巻は、さまざまな運命鑑定の実践を解説した、上級者レベルの教科書となります。こちらは昭和63年に初版発行されました。お譲りいただいた心技篇は、上巻が平成11年発行の第三版、下巻が平成6年の第二版でした。
このほかにも高尾学館は算命学に関する様々な書籍を発行しております。
古書店三月兎之杜では算命学ほか、易学・占いに関する書籍を買取いたします。量が膨大な場合は出張買取も行っております。まずはご相談ください。