それぞれ題材や中身、装いも様々で出版社も異なり、共通するのは「なんだか豆本にしては風変わり」というちょっと珍しい豆本を買取しました。どうも有難うございます。
豆本自体ルールや規格などがあるわけでなく、今までに数々の面白い豆本を買取してきました。例えば、元々ルーペが付属していて拡大することが前提なのに、拡大しても読めないマイクロ本ですとか。
手軽に小説やエッセイを読める豆本も便利ですけども、つい人に見せたくなる・話したくなるようなちょっと変わった豆本って面白くて好きなんですよね~。簡単にご紹介します。
『我楽多宗 同人燐票(がらくたしゅう どうじんりんぴょう)』
三田 平凡寺(みた へいぼんじ)という蒐集家が趣味人を集めて作った会「我楽多宗」によって、燐票(マッチ箱のラベル)を集めた図録豆本です。
大正ロマンを感じる燐票がキレイに裏表に貼り付けられています。
燐票の図鑑って、1ページにぎっしりと並べられているためかちょっとごちゃごちゃっと印象が強く、こちらの豆本の様にすっきりとした並び・サイズは見やすいですね。好きなモノがたくさんある中で目移りせずに一つ一つ眺められるって、本としては結構重要ですよね。
豆本が折本で作られているのもたまにお見かけする程度で珍しいです。豆本にしたというよりは、本におさめたいモノが豆本サイズだったからという感じなのでしょうか。
燐票の次は、本物のマッチ箱に入っている豆本『マッチ売りの少女』(久里洋二)
マッチ箱タイプの豆本はよくあるものの、マッチが現存しているのはなかなか珍しいです。マッチが入ってたら擦っちゃいますよね。発行から59年も経っているので多分もう点かないと思います。
なんだかとってもアバンギャルド。皆さんの知っているマッチ売りの少女と違いますよね。ファンタジーのようで決して他人事ではない世界観が小さな本にぎゅぎゅっとつまっています。久里洋二氏はこの豆本が今の現実にピッタリと重なって驚いているとおっしゃっておりました。
深沢七郎氏との合作本で、原爆や原子力、水爆をテーマにした小説となっています。深沢七郎氏の『ゲンバクと平和』も一緒に収録されています。
『ひなえほん 花かんざし』(岡本文弥)
多くの優美な異装本出版する真珠社より昭和40年に150部限定で発行されました。一体この趣ある豆本は何冊が現存しているのでしょうか。
豆本関連の書籍で見て存在自体は知ってはいましたが、この目で見るのは初めてです。
爽やかな柘榴色の表紙に水晶があしらわれた装い。手に取ったときの美しさが写真でも伝わるでしょうか。国会図書館にもおさめられていますので、実物を実際に見ていただきたい異装本の一冊です。
『明治の時計』
限定200部限定で20部までは懐中時計が一緒についております。なお、こちらはナンバリング20以降ですのでついておりません。どんな時計がついていたんでしょうね。いつか見てみたいです。
副本が小さいこと。ミクロ文庫の半分程でまったく読めません。スタッフ一同「本ってなんだっけ?」と混乱しました。
またひとつ面白い本に出会うことが出来てとても嬉しく思います。
古書店三月兎之杜ではマイクロブック・豆本を積極的に買取させて頂いております。
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