『敦煌書法叢刊(とんこうしょほうそうかん)』全29巻のうち、25巻をお譲りいただきました。ありがとうございます。
むかしむかし、フランス人探検家のポール・ペリオという者がおりまして、中国は敦煌市にある仏教遺跡「敦煌石窟」より発見された「敦煌文書」という貴重な書を買いこみ、祖国へ持ち帰りました。
・・・という語り草になっていそうな程に「敦煌文書」は歴史あるものです。
六朝の時代から唐・隋までの五世紀に渡る期間の、仏教に関する多数の経典や文献が、長いあいだ敦煌石窟の壁に封じられていました。それらは総じて敦煌文書と呼ばれています。
なぜ壁の中に?
理由は諸説ありますが、「不要になったからとりあえず壁に埋めといた」というのが有力です。なんとも気が抜けてしまいますが、仏教では断捨離という思想がありますので、その一環だったのかもしれませんね。
話は戻って、1900年に王円籙という僧が、壁の中から敦煌文書を発見します。そして、ポール・ペリオがその中から貴重な文献を選んで買い取り、パリへ持ち帰ってフランス国立図書館に収蔵されました。
秘蔵されていたものを二玄社が撮影し、まとめたものがこちらの『敦煌書法叢刊』です。
仏教関連の貴重な内容が記されている文献ではあるのですが、見ての通り原本はボロボロですし難しい漢字ばかりでとても読めません。
訳された内容は、それはそれで出版されています。
敦煌書法叢刊の場合はどちらかというと、内容よりも「五世紀もの間の中国書道の移り変わり」がわかる文献として重宝されています。
中国書道の「生」の字を見て、研鑽を積みたいという書家さんは是非御覧ください。
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