筑摩書房から刊行されておりました『ちくま日本文学全集』全60巻揃をお売り頂きました。どうも有難うございました。
『ちくま日本文学全集』は近代から現代までの作家を網羅しております。芥川龍之介、漱石、鴎外、太宰といった定番の作家から、柳田國男などの民俗学、江戸川乱歩や夢野久作、稲垣足穂、そして人気の三島由紀夫から開高健まで揃えております。最終巻では花田清輝まで入っており、編者のこだわりが感じられます。内容はどうしても短編と抄録(抜き書き)が主体となりますが、これは致し方ないでしょうね。むしろ気に入った作家さんを見つけるための登竜門としても最適です。
現在、筑摩書房からは『ちくま日本文学』という文学全集が発売されております。この全集は『ちくま日本文学全集』を底本とし、収録作家を60人→40人に絞った文学全集です。先の花田清輝など一部の作家は割愛されてしまいましたが、収録作品に変更はありません。もし現行のラインナップに好感を持たれましたら、この60巻揃の方を古本屋さんでご購入されることをお勧め致します。
現在発行中の文学全集としては、作家の池澤夏樹氏が個人編集の文学全集(日本/世界とも各全30巻揃)が河出書房新社から発売されております。個人編集という大胆な試みを行い、こちらも話題になりました。日本文学編は古事記、源氏物語といった古典からの収録のため、あとはお好みで分かれると思います。「ちくま」の方は文庫版ですので持ち運びにも便利です。
文学全集はかつて時代の花形でした。筑摩書房が1953年から発売した『現代日本文学全集』の第1配本は初版で3万部。全99巻の累計発行部数は1300万部にもなったそうです(後注)。時は移り、現在は読まれる方が本当に少なくなってしまいました。これは文学全集に限らず、現在の出版不況、読書離れの状況下では、どの分野の書物も同じです。その中で、40巻に再編されたとしても、現行で発売されているのは奇跡と言って良いでしょう。正直いつ絶版となってもおかしくありません。
古書店三月兎之杜では『ちくま日本文学全集』や『ちくま日本文学』、更には先の『池澤夏樹個人編集:日本文学全集/世界文学全集』を買取しております。ご整理される場合はぜひ古書店三月兎之杜へご相談下さい。
(注:『Kotoba』2015年第20号、「全集の筑摩」はいかにして生まれたのか?/松田哲夫:文より)
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