杉浦茂先生のコレクター様より、昭和30年代の『おもしろブック』と『幼年ブック』の付録をまとめてお譲りいただきました。杉浦茂先生には熱心なファンも多く、なかなか市場に出ることも少ない貴重なアイテムの数々と思います。どうも有難うございました。(こちらは全て売却済みです。)
さて『おもしろブック』と言えば、集英社が株式会社化された昭和24年に創刊された雑誌で、創刊当初のキャッチフレーズは”明るく楽しい少年少女雑誌”でした。創刊当初の表紙には男の子と女の子が描かれていましたが、数年後には男の子のみになります。
今回お譲りいただいた物の中の1点は、昭和30年に発行された「おもしろブック6月号ふろく」の『別冊おもしろブック』になります。
目次を見る限りでは当時流行っていた”時代物”・”相撲”・”プロレス”・”柔道”・”プロ野球”、そして発売された昭和30年に2作目の「ゴジラの逆襲」が公開された”ゴジラ”が誌面を賑わしています。
やはり当時の”ゴジラ”ブームは凄かったようで、表紙をめくると見返し部分で”アンギラスと斗う怒りのゴジラ”の見開きが登場、書いているのは、空想科学イラストでお馴染みの小松崎茂先生。
そして、杉浦茂先生といえば、ゴジラ漫画の2作目にあたる「大あばれゴジラ」が掲載されています。
さらに時代小説家の吉川英治先生の「天兵童子」の”絵物語”も掲載されています。(絵物語(えものがたり)とは挿絵の比率が非常に高い小説。出典Wikipedia)
他にも梶原一騎・文の『プロレスリング絵物語』や、松沢のぼる先生の『りきどうくん』など当時の子どもたちがワクワクする内容が盛りだくさんです。
続いて杉浦茂先生が描かれた、昭和30年と32年の『幼年ブック』のふろくが4点。
『幼年ブック』は同じく集英社から昭和28年に創刊された幼児や低学年向けの雑誌になります。
幼児や低学年向けの児童漫画ということで、今回お譲りいただいた誌面を見ても、”大きなコマ割り””文字はほとんどがひらがな””漢字には全てにふりがな”という児童漫画の特徴が見られます。
また、ページの最後には200冊近くまで発行されていたおもしろ漫画文庫の広告も。
「ドロンちび丸」は杉浦茂先生の作品の中でも人気の高い作品で、「猿飛佐助」や「少年地雷也」と同じく、忍術を得意とする主人公が活躍する作品です。『幼年ブックス』本誌の掲載以外にも、今回お譲りいただいた様に付録などにも掲載されていたので、総ページ数にするとかなりの超大作になります。
数年前に「杉浦茂マンガ大全集」が電子書籍化された際には第1弾で「ドロンちび丸」(全3巻)が配信されていますので、気になる方はチェックしてみて下さいませ)。
そして今回1番の目玉が昭和32年に発行された『幼年ブックス増刊号』のふろくの「猿飛天助」。
かなりのレアな物で、あまりオークションやお店にも出回らない貴重な品になります。
猿飛佐助の息子という設定の「猿飛天助」。歳は10歳位、遊星モネ国のお姫様「モネ姫」が他の星へ引っ越しをする移動中に地球に不時着、佐助との間に生まれた子供という設定です。母からは不思議な力を受け継ぎ、父からは忍術を受け継いだ為、強い力を持つ彼は、天から来た息子なので天助と命名されました。
ちなみに最後のコマは、父親が完成させた宇宙ロケットで親子三人で宇宙探検に出かけるという所で終わります。
誌面を見ると児童漫画という事でひらがなが多く、コマ割りも大きくなっています。全てのコマに番号が振られているのも面白いところです。
この度は貴重な『おもしろブック』と『幼年ブック』のふろくをお譲りいただきましてありがとうございました。
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