中国医学の基本典籍『現代訳 諸病源候論』をお譲り頂きました。

現代訳 諸病源候論

日本道観発行の「現代訳 諸病源候論」(巣元方著/早島正雄訳)をお譲りいただきました。

「諸病源候論」は610年頃に中国の随で書かれた医学書で、医師の巣元方が皇帝の勅命を受けて当時の医学書を整理、編纂。様々な症状に対して病名をつけ、病気の症状や原因をまとめた中国医学界ではじめての医学全集のような物になります。

ただ、今世に出ているものは原本でないと言われ、原本は完成直前に随が滅びたために世にでること無く埋もれてしまい、その後の唐の時代に発見された原稿を元に再編成された物が今日広く知れ渡っている「諸病源候論」と言われています。
(このへんについては文献的な記録が無いので正確な所はよくわかっていないのが現状のようです。)

そんな「諸病源候論」ですが、後世に与えた影響はでかく、その後に著された「外台秘要」や「千金方」、現存する日本最古の医書「医心方」でも引用されるとともに、病気を分類する上で参考にされたといわれています。

 

現代訳 諸病源候論現代訳 諸病源候論

「現代訳 諸病源候論」は日本道観初代道長である故早島正男氏によって訳された物になります。元となる「諸病源候論」は当時の言葉や表現で記述されているためにわかりにくい部分もありますが、本書ではそれらを現代風に解釈し翻訳、付属の主要導引図説では図入りで説明がされています。

 

現代訳 諸病源候論

現代でも漢方医学を学ぶ上では「諸病源候論」は用いられているそうです。
「諸病源候論」が完成した610年ごろと言えば日本は飛鳥時代で、小野妹子が随に派遣された遣隋使や、法隆寺が建立されたあたり。その時代の隋や唐における病気の概念が記されているという点では医学とは縁遠い自分でも少し読んでみたい気になってきます。

この度は貴重な『現代訳 諸病源候論』をお譲りいただきましてありがとうございました。


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