黙阿弥全集 全28巻揃(全27巻+首巻 春陽堂 非売品) を、宅配買取りにてお売り頂きました。
『黙阿弥全集』は、河竹 黙阿弥が書き下ろした作品の全集です。(こちらは、非売品をなっておりますので希少です!)
河竹 黙阿弥〔かわたけ もくあみ 文化13年2月3日(1816年3月1日)~明治26年(1893年1月22日)〕は、主に幕末から明治にかけて活躍したの歌舞伎狂言作者です。本名は吉村 芳三郎(よしむら よしさぶろう)といい、俳名に其水(そすい)。別名に古河 黙阿弥(ふるかわ もくあみ)があります。特に生世話物を得意としていて、音楽的な台詞、情緒的な世界の描写が特徴です。
黙阿弥の作品の特徴としてまず一番にあげられるのが、俗に「黙阿弥調」とも呼ばれる華美な科白にあります。例えば、「三人吉三廓初買(三人吉三)」の序幕、大川端庚申塚の場の厄払いと呼ばれるお嬢吉三の独白は、「月も朧に白魚の、篝も霞む春の空……」と朗々と唄い上げる極めて洗練されたもので、しかも類語や掛詞を駆使した七五調の句が観客を魅了しています。そして、〆の句の「こいつぁ春から縁起がいいわぇ」とは、実は通りすがりの夜鷹を大川に突き落として、お金を奪ってみたところ、なんと百両もあったという、とんでもない幸運を素直に喜ぶ盗賊の浮かれ具合が言い表されているのですが、ここで強盗傷害犯の悪逆さを観客に微塵も感じさせないのが黙阿弥の真骨頂であると言えます。
ちなみに、↓こちらが上記の場面です。
月も朧に白魚の
篝も霞む春の空
つめてぇ風もほろ酔に
心持好く浮か浮かと
浮かれ烏の只一羽
塒へ帰る川端で
棹の雫か濡れ手で粟
思いがけなく手に入る百両
ほんに今夜は節分か
西の海より川の中
落ちた夜鷹は厄落とし
豆だくさんに一文の
銭と違って金包み
こいつぁ春からぁ縁起がいいわぇ
現在、歌舞伎座などでかかる演目のうち、黙阿弥のものは意外に多く、2015年には、片岡愛之助さんが出演の「もとの黙阿弥」が上演されました。
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